「富と名声のすべてを失なうかも…」馬術の金メダリスト女王が馬に犯した“苛烈な虐待行為”に影響拡大!「英国新記録を掴む栄誉をも逃した」【パリ五輪】
英国スポーツ界を激震させた一大スキャンダルがいまだ波紋を広げている。 現地7月23日、パリ五輪開幕を目前に控えたタイミングで出場辞退を余儀なくされたのが、英国馬術界のスーパースターであるシャーロット・デュジャルダンだ。事の発端は現地月曜日、国際馬術連盟(FEI)にひとつの告発が提出された。そこに添えられていた動画のなかには、デュジャルダンが馬に必要以上に激しく鞭を打つ様子が収録されており、その映像が朝のテレビ番組で放送されたことで、一気にスキャンダルへと発展したのだ。 【動画】デュジャルダンが馬の脚を何度もムチで…英国の番組内で放送された“虐待行為”の証拠映像 告発者の代理人と名乗るオランダ人弁護士が英紙『Daily Mail』紙の取材に応じ、映像が撮影されたのは4年前だと証言。19歳の女性がデュジャルダンのレッスンを受けるために彼女の元を訪れた際に、少なくとも24回以上にも渡って愛馬がムチで打たれたという。同弁護士は「デュジャルダンの厩舎を訪れるたびに同じような光景を目の当たりにした。あんなに激しく叩くなんて信じられない。まるでサーカスの象にムチを打っているかのようだった」と生々しいコメントを寄せている。 批判が噴出するとデュジャルダンはすぐさま虐待の事実を認め、文書で声明を発表。「4年前に撮影された映像で、コーチングのプロセスにおける判断ミスが明らかになりました。FEIの調査するなかで私は、パリ五輪を含むすべての競技への出場を辞退する決定を下しました」と明かし、「弁解の余地はありません。私は自身を深く恥じており、もっと適切な模範を示すべきでした」と反省の弁を述べた。そのうえで「本来の私ではなかった。ただ、これは自分の馬や教え子たちへの振る舞いを反映したものでは決してありません。英国代表チーム、ファン、スポンサーのすべてをガッカリさせてしまい、本当に申し訳なく思っています」と謝罪している。 FEIはデュジャルダンに対して即時実効となる「出場停止6か月」の処分を言い渡した。あくまで暫定的な裁定で、より重いペナルティが科される可能性がある。これを受けて英紙『The Sun』は「虐待行為によってデュジャルダンは富と名声のすべてを失なうかもしれない」と報道。「政府機関であるUKスポーツは、FEIの調査が終わるまで彼女への資金援助を停止すると発表した。慈善団体のアンバサダーを解任され、さらにふたつの有力なスポンサーも撤退を表明。彼女の馬術における貢献を評価して与えられたCBE(大英帝国勲章)も見直されるかもしれない」と伝えている。 現在39歳のデュジャルダンは過去3度の五輪で6つのメダルを獲得。これは英国出身の女性アスリートでは最多タイで、自転車競技のローラ・ケニー(今年3月に引退)と並んでいる。英国ではデュジャルダンがパリ五輪で7つ目のメダルを獲るかに大きな注目が集まっていたが、『The Sun』紙は「パリで英国新記録を掴む栄誉をもデュジャルダンは逃したのだ」と記した。 構成●THE DIGEST編集部
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