今「スタートアップ」で働く意義とは?日本最大級スタートアップ支援会社代表が語る日本企業のこれから
キャリアを変えるのは「インプット」と「視座・視野・視点」
40歳までインプットを疎かにしてきたせいで、自分がやるべきことを見つけられず、情熱を持てるものもなかったという志水さん。しかし、インプットにより明確な社会課題に気づいたことが、すべての出発点になりました。 「イーロン・マスクやサム・アルトマンはすごいけれど、同じ人間であることに変わりはありません。先天的なものが同じ土俵なのだとすれば、後天的な違いは何かと考えると、おそらくは環境・経験・情報などのインプットでしょう。 私の経験から言えることは、インプットは人生や未来を変えるということ。 次はそのインプットをものさしとして、今の社会のなかでの自分のポジショニングを可視化する、現在地を把握していく。そして、自分にまだどれだけ『余白』があるか、知ることが大切です」 インプットによって「余白」の大きさ──つまり自分がちっぽけであることを認識すると、人はそれを自らの可能性のなさと捉えるか、「可能性しかない」と捉えるかにわかれる、と志水さん。「可能性しかない」と思えたら、これから自分が生きる「モード感」が変わるといいます。 そしてもう1つ、志水さんが生き方のベースとしているのが「視座・視野・視点をコントロールする」という考え方。この3つの要素を、志水さんは次のように説明します。 視座…物事を俯瞰して見る位置。 視野…そこから見渡せる範囲の広さ。 視点…物事を見る角度や立場のこと。 「インプットによって自分の現在地を可視化したら、そのあとは視座・視野・視点をコントロールしながら、どんなアウトプットが自分には可能なのか? もしくはどんなアウトプットをするべきなのか? ということを考えていきましょう。 人間はどこかで怠惰だし、すぐに逃げたくなってしまう生き物。でも、自らが生きる理由や、社会や世界で果たすべき役割を明確にできたら、たぶん高回転でインプットとアウトプットを回していく人生に転換できるのではないでしょうか」