「帝王」が去ったグリ下は「暴力と酒とクスリでいっぱい」 パジャマで判決を聞く「帝王」中学生3人に性的暴行の罪で懲役7年「性欲のおもむくまま。精神的、身体的被害甚大」
■「行き場のない少女たちを守るため」と主張も「薬」で誘惑
ここから、裁判に話を戻す。ことし8月に行われた被告人質問では、浦野被告がどのように罪を重ねたか詳細が語られた。まず、なぜ自宅に少女を連れ込んだかについて。 浦野那生被告:当時の自宅は『リッツハウス』(浦野被告のあだ名「りつ」に由来。たまり場)になっていた。(少女は)金もないので、野宿か近くのマクドナルドで過ごすことになる。 行き場のない少女たちを守るために自宅に呼んでいたと主張した。 その一方で、同時に「さいれ(=睡眠導入剤)げっつ」「30もあります」などのDMを送って、薬をちらつかせて少女たちを誘ったと指摘されると。 浦野那生被告:僕が買いに行って、目の届く人に渡していた。僕も『OD』の依存症だったが、耐性がある方だったので面倒を見れた。 「グリ下」の若者たちに安全に薬を渡すことができ、「OD」をしても意識を保っていられる自分が見守る「安全な環境」で「OD」をさせていたと主張したのだった。
■「親にも挨拶し同意あった」と主張 売春強要する発言は「口説き文句」
また、3人の少女に対する不同意性交罪についてはー。 浦野那生被告:Aさん、Bさんとは付き合いも長く、親にも挨拶をしていた。 一方検察側は、浦野被告がCさんに性的暴行を加えているとき、「案件(=パパ活・援助交際)行くか?」と売春を強要するかのような発言をしていた撮影データなどがあったと指摘。これについては次のように答えた。 浦野那生被告:『OD』していたので記憶がない。 そのうえで口にしたのは、支離滅裂な主張だ。 浦野那生被告:彼女にしたいと思ったのか、口説き文句として言っただけで強制していない。 売春するよう迫るような言葉が「口説き文句」だと話したのだった。
■5人と交際も「ひも」だった帝王の素顔
浦野被告は「『帝王』と名乗ると少女たちが寄ってきた」と話し、当時5人と交際していて、無職だったため金品を貢いでもらっていたと明かした。 一方、不同意性交事件の被害者であるAさん、Bさんの親には、10歳ほど若く年齢を偽り、「コンセプトカフェで働いている」と嘘の説明をしていて、実際の年齢や貢いでもらっている状況を考えると、恥ずかしさを感じていたと話した。