AIロボットが職場にやってきた! 大型スーパーで働く男性、仕事を奪われるかと思いきや…(海外)
ウォルマート傘下の会員制大型スーパーマーケット「サムズクラブ(Sam's Club)」では、AIの在庫スキャナーを搭載した床磨きロボットを導入している。 【全画像をみる】AIロボットが職場にやってきた! 大型スーパーで働く男性、仕事を奪われるかと思いきや… 従業員がこれまでやっていた、全ての通路を歩いて在庫をチェックする仕事をこうしたロボットが担っている。 ある従業員は、この自動化のおかげで仕事が楽しくなり、AIに対する不安も和らいだとBusiness Insiderに語っている。 AIと自動化が仕事に与える影響に関しては、まだ結論は出ていない。 アクセンチュアが2022年に発表した世界的な調査では、倉庫作業員や現場管理職の40%以上が、自動化が自分たちに取って代わる可能性について「否定的な感情」を示している。 「ロボットに自分の仕事を奪われるのではないかという恐怖感がありました」とサムズクラブでフォークリフト・オペレーターとして働くある男性はBusiness Insiderに語った。 「でも、会社のアプローチを見て… 自分が近い将来、今の仕事を失うことはないと思います」 男性の考えが変わったのは、サムズクラブが2022年にアメリカの店舗で新しい床磨きロボットを導入し始めたのがきっかけだった。 サムズクラブのCEOクリス・ニコラス(Chris Nicholas)氏によると、これらのロボットは店の床を自律的に清掃するだけでなく、AI対応のカメラを搭載していて、「店内の全ての在庫を1日に2300万回スキャンしている」という。 Business Insiderの取材に応じたフォークリフト・オペレーターの男性は、こうしたロボットが導入される前は、毎回、仕事終わりに店の全ての通路を歩いて回り、翌朝4時に出勤した時にどの商品を優先させる必要があるか、メモを取ることがタスクの1つになっていたという。 それがコンピューター・ビジョンとAIのおかげで、床磨きロボットがメモを自動的に作成するようになり、男性は自分の仕事のもっと楽しい部分に時間を割けるようになった。 そして、こうした自動化されたシステムに何ができるかを見れば見るほど、できないことも分かってきたという。 「積み荷の運搬にはどうしても僕が必要なんです」と男性はトラックから商品を積んだパレットを降ろす作業について語った。 「人間が必要なんです。ロボットには積み荷の運搬はできません」 サムズクラブのCEOも、こうしたツールを利用することで、従業員の時間を顧客対応に充てたいとジェフリーズ(Jefferies)に語っている。 「(従業員たちが)やりたくないことをやる時間を減らすことで、わたしたちが一緒に過ごすべき人たちのために時間を使うことができます」
Dominick Reuter