中国各地で相次いで年末年始イベントが中止に 無差別襲撃事件の再発警戒か
【北京=三塚聖平】中国各地で大勢の人が集まる年末年始のイベントなどが相次いで中止されている。中国当局が、各地で頻発している無差別襲撃事件を警戒し、再発を防ごうと躍起になっているとみられる。 中国南部、広東省広州市の地元当局は今月24日、人気観光地の広州タワーなどの公共の場で、クリスマスや年越しの際に人が集まるイベントを開催しないと通知した。理由は明らかにしていないが、11月に同省珠海市で35人が死亡した自動車暴走事件が起きている。 珠海市では来年1月に開催予定だったマラソン大会の中止が12月24日に決まった。元々は8日に開催予定だったが、事件後に1月12日に延期されていた。 江蘇省南京市や湖南省長沙市でも年越しカウントダウンイベントを行わないことが決まった。11月に江蘇省無錫市の専門学校で8人が死亡した切り付け事件が、湖南省常徳市の小学校前で多数の児童らがはねられて負傷した事件が起きた。 中国国営新華社通信は25日、中国共産党と政府が2025年の元日と春節(旧正月)に関する通知で、繁華街や観光地、公共交通機関などで安全対策を強化し、「極端な事件の発生を厳重に防ぐ」ことなどを求めたと伝えた。