大林組・清水建設・長谷工…「地味で保守的」イメージ打破、ゼネコンがブランディング重点
西松建設 差別化狙いドラマ作戦
23年から35年ぶりとなるテレビCMをシリーズで展開する西松建設。創業150周年となる24年を見据えて、約3年前から準備を進めてきた。 きっかけは、同社に関する学生の認知度の低さに危機感を募らせたこと。就職希望者を増やすには、知名度アップが必要と判断。加えて、潜在的な顧客獲得というビジネス面の効果も狙った。 まず検討したのが、新たな企業スローガン。「会社の強みは何かを表現するととも、社内のボルテージを上げたい」(管理本部の平山勝基部長)との思いを込めた「まかせられる人が、いる。」を策定し、CMで採用することも決まった。 CMの内容で意識したのが、先行する同業他社との差別化だ。視聴者にインパクトを与え、社名を認知してもらうことを念頭に、真面目過ぎないドラマ仕立てのストーリーや、今後さらに人気が高まりそうな俳優をメーンキャラクターとして採用した。 ターゲットとする若年層の反応は上々。CM視聴が入社のきっかけと話す新入社員がいるほか、就職企業人気ランキングにおける順位が大幅に上昇している。今後は、CM向けに作った動画をYouTubeやSNSでも活用し、「いろいろな方向から攻めていく」(同)ことに加えて、親世代の認知度アップや好感度獲得にも意欲的だ。