成長できていない…? レンタル先で苦しんでいるJリーグの逸材(3)最下位クラブで苦戦…。エジルに憧れる才能
今季もJリーグでは多くの若手選手がレンタル移籍で自身の成長を求めている。ここで活躍し、来季は所属元で主力というシナリオが理想的だが、当然ながら全員がうまくいくわけではない。今回は、早くもレンタル先で苦しんでいるJリーグの逸材選手を6人紹介する(スタッツは5月9日時点のデータサイト『transfermarkt』を参照)。
FW:豊田晃大(とよだ・こうき) 生年月日:2003年4月11日 保有元クラブ:名古屋グランパス レンタル先クラブ:いわてグルージャ盛岡(J3) 今季リーグ戦成績:2試合0ゴール0アシスト 今季からいわてグルージャ盛岡でプレーするFW豊田晃大は3月以降出場が無い。レンタルに出されている逸材たちの中で、苦しんでいる選手の1人だと言えそうだ。 現在21歳の豊田は、名古屋グランパスの下部組織出身。世代別代表にも何度も招集されてきた期待の若手選手だ。 2022年に名古屋のトップチームに正式昇格を果たしたが、同クラブでの出場機会はYBCルヴァンカップと天皇杯に限られた。出場機会を求めて、昨季はAC長野パルセイロ、今季は岩手へレンタル移籍している。 岩手ではFW登録となっているが、その本来のプレースタイルはテクニシャンタイプのMFだ。観ている側を驚かせる攻撃センス溢れるプレーが魅力的で、この辺りの特徴は名古屋のホームページに掲載されているQ&Aで「憧れ・目標とする選手」等複数の質問の回答に元ドイツ代表MFメスト・エジルを選んでいることからもうかがえる。また、中盤の複数ポジションで起用可能なユーティリティ性も強みの一つだろう。 昨夏から所属した長野では、負傷離脱もあって公式戦出場無しに終わってしまった。岩手で迎えた今季は再起を図りたいシーズンのはずだが、今のところ3月に行われたリーグ戦2試合の出場に留まっている。4月17日のYBCルヴァンカップ・セレッソ大阪戦で控えに名を連ねて以降、ベンチ外が続いている点もサポーターにとっては気になるところだ。 チームは現在J3リーグ最下位に沈んでおり、8日には中三川哲治監督が解任されたことがクラブから発表された。今後、豊田のプレータイムにも影響があるかもしれない。まだ若く、伸び代が十分にあるからこそ、2シーズン連続で不発に終わってしまうことは何としても避けたい。豊田は、岩手の残留を目指す戦いに加わることはできるだろうか。
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