カーターとビラップスが加わり、ラプターズに所属した計5選手がバスケットボール殿堂入り
10月14日(現地時間13日)。今年のバスケットボール殿堂入り式典が、マサチューセッツ州スプリングフィールドにあるシンフォニー・ホールで開催された。 【動画】ビラップスのキャリアハイライトはこちら! 今年の目玉はオールスター選出8度を誇るビンス・カーター(元トロント・ラプターズほか)、2004年のファイナルMVPチャウンシー・ビラップス(元デトロイト・ピストンズほか)の2選手で、カーターのプレゼンターを“ドクターJ”ことジュリアス・アービング(元NBAフィラデルフィア・セブンティシクサーズ)と従弟トレイシー・マグレディ(元オーランド・マジックほか)が務めた。 フランチャイズ創設30シーズンの節目を迎えたラプターズは、先月カーターの背番号15を球団史上初の永久欠番にすることを発表。“エア・カナダ”、“ビンサニティ”などの愛称で知られたカーターは、ラプターズを代表する選手の1人なのは間違いない。 なお、今年カーターとビラップスが加わったことで、これまでにラプターズへ在籍した5選手が殿堂入りしたことになる。2017年のマグレディ、2021年のクリス・ボッシュ(元ラプターズほか)、2008年のアキーム・オラジュワン(元ヒューストン・ロケッツほか)の5人は、司令塔のビラップスにウイングのカーターとマグレディ、ビッグマンのボッシュとオラジュワンと、ポジションのバランスも取れた布陣と言えるだろう。 もちろん、彼らがそろってラプターズでプレーしたことはなく、オラジュワンはキャリア18シーズンのうち最後のシーズンのみラプターズでプレー。ボッシュもキャリア最初の7シーズンに在籍してその後マイアミ・ヒートへ移籍。 カーターは約7シーズン在籍したものの、2004年12月にニュージャージー(現ブルックリン)・ネッツへトレードで移籍。マグレディもキャリア最初の3シーズンのみで、ビラップスはトレードで加入したルーキーシーズン後半にラプターズのユニフォームを身にまとってプレー。 「ビンス、T-Mac(マグレディ)とこうして座って写真を撮っているけど、僕らはおそらくチームメートになるべきだったんだ。でもそうはならなかった」 ビラップスが殿堂入り式典でそう話したように、マグレディとビラップスは1997-98シーズン途中からラプターズで共闘。1998年のドラフトでカーターが加入し、1998-99シーズンにこの3選手がそろってプレーする可能性があったのだが、1999年1月の3チーム間トレードでデンバー・ナゲッツへ移籍したことで実現することはなかった。 それでも、カーターはNBA歴代最長タイの22シーズンを戦い抜き、マグレディはマジックでリーグ屈指の実力者へ飛躍を遂げ、ビラップスはピストンズで不動の先発ポイントガード兼リーダーとなってそれぞれ見事なキャリアを築き上げた。 彼らが数々の試練に直面しながらくぐり抜けてバスケットボール殿堂入りしたことは、称賛に値するものと言っていいはずだ。
BASKETBALL KING