前のほうがよかった!? モデルチェンジが裏目に出た[悩み多き迷車たち]!!!
市販車ではある程度のサイクルで行われるモデルチェンジだが、本来は進化であるはずのモデルチェンジが逆方向に進んでしまうケースもある。今回はそうしたモデルチェンジで迷走したクルマを紹介しよう。 【画像ギャラリー】モデルチェンジで迷走を極めた悲しきクルマとは?(24枚) 文/長谷川 敦、写真/トヨタ、ホンダ、日産、三菱、CarWp.com
■モデルチェンジは諸刃の剣?
工業技術が盛り込まれた市販車は、技術の進歩に伴ってリニューアルが行われる。 もちろん技術面だけではなく、マーケティング面においてもクルマをモデルチェンジする必要があり、そうしないとユーザーに飽きられてしまう可能性も少なくない。 だが、先代からの正常進化はともかく、大胆なモデルチェンジを実施した場合、それが成功することもあれば失敗してしまうケースもある。 特にモデルチェンジが失敗に終わった場合、それがモデルの終了につながる危険性も高い。 今回とりあげるのは、大幅なモデルチェンジを行った結果、新規ユーザーを獲得できないばかりか、既存オーナーの不評も買ってしまった不幸なクルマたちだ。
■モデルチェンジがとどめを差した?残念なモデル2選
●三菱 パジェロ 国産SUV(かつてはRVと呼称)の先駆けとして1982年に登場し、一時期は国産4輪駆動車の代表的存在になったのが三菱のパジェロ。 当初から4輪駆動(4WD)を採用して、過酷さで知られるパリ‐ダカールラリーでも活躍したことから、1990年代のRVブームを引っ張る存在になった。 そのパジェロは、1982年デビューの初代と1991年の2代目は共通のボディイメージを持っていたが、1999年発売の3代目では大きな変更を行った。 これがもうひとつウケが悪く、2006年のモデルチェンジではさらに初代のイメージから離れてしまった。 結局このモデルチェンジは裏目に出て、名車と呼ばれたパジェロは4代目をもって2021年にその歴史を終えることになった。 ●ホンダ CR-X ホンダが1983年に発売したFFスポーツモデルがCR-X。 当初はバラードスポーツCR-Xとして発売され、スタイリッシュなファストバックスタイルのボディもあいまって高い人気を集めた。 1987年には2代目が登場するが、この2代目は先代のイメージを継承していて、市場には正常進化であることをアピールした。 だが、「デルソル」の名称が加えられた1992年登場の3代目では、開閉式トップを装備した独特な形状に生まれ変わった。 当然ながらこの大変更には賛否両論が巻き起こり、どちらかいうと否のほうが増えてしまった。 結局3代目CR-Xの販売は伸びず、この3代目をもって1999年にCR-Xシリーズの生産が終了となった。