悲願の箱根駅伝へ「ラストチャンス。走らないわけにはいかない」 関東学生連合チーム「復活」にかけた主将の思い
1月2、3日に行われる第101回箱根駅伝。見どころの一つが、「関東学生連合チーム」の2大会ぶりの復活だ。主将を務める東京大学大学院の古川大晃(ひろあき)選手(29)が箱根駅伝にかける思いを語った。 【悲願の箱根へ】力走する関東学生連合チーム主将・東大院生の古川さん * * * ■小学生の頃から憧れてきた 「小学生のころから憧れてきた箱根駅伝に出場できるラストチャンス。ここで走らないわけにはいかない。執念というか、意地がありました」 今年復活する「関東学生連合チーム」の主将、東京大学大学院博士課程4年の古川大晃さんはそう語った。 箱根駅伝は関東学生陸上競技連盟(関東学連)が主催し、加盟大学のうち、前年大会でシード権を獲得した上位10校と、10月の予選会を通過した10校、および関東学生連合を加えた合計21チームが出場する。連合チームは予選会を通過しなかった大学の記録上位者で編成される。 「駅伝強豪校」ではない東大がチームとして箱根駅伝に出場するのは難しいため、連合チームの選手として出走を目指してきた。 古川さんは博士課程1、2年生のときに連合チームのメンバー入りを果たしたが、10人の出走選手には選ばれなかった。前回の第100回大会(2024年)では連合チームは編成されず、悔しさをかみしめた。 ■十分な議論がないまま 第100回大会で連合チームが編成されないと知ったのは、2年前の1月3日。この日、古川さんは連合チームの補欠として、第99回大会に参加していた。 「チームを解散した後、関東学連の駅伝対策委員会の人などから『来年は全日本の連合チームも編成しない可能性が高い』と聞かされて、『えっ』と思いました」(古川さん) 第100回は記念大会のため、参加資格が広げられ、全国の大学が出場できることや、「関東の大学の選手による連合チーム」が編成されないことはすでに前年に決まっていた。 「でも、『全日本学生連合チーム』まで編成されないとは思いませんでした」(同) 第100回大会では「各大学のチームのみ」しか編成されないという関東学連執行部の議案は明確に各校の陸上部に伝わっておらず、十分な議論も行われていなかった。