ビットコイン、10万ドル突破は度重なる挑戦が必要か?
人間は感情的であり、暗号資産(仮想通貨)市場では特にそうだ。キリの良い数字は伝統的金融の世界でよりもさらに重要視されており、投資家やトレーダーは、価格の上昇が末尾にゼロがいくつもある数字の近くで停滞すると、パニック売りに走りやすい。 同時に一部のトレーダーは、資金流出の先回りを狙って、オーダーブックを積み上げ、予言を自己成就させることもある。 例えば、ビットコイン(BTC)は、いわゆる心理的な10万ドルの売り壁で再び突然、上昇を止めた。これまでの分析では、利益確定売り、短期保有者の降伏、ビットコインを上昇させるに十分な需要がないことなどが指摘されてきたが、繰り返し起こるパターンがあるかどうかを知ることは、興味深く、有益でさえある。 グラスノード(Glassnode)のデータに基づく過去の値動きの分析によると、このような心理的障壁を突破するには通常、複数回の挑戦が必要となってきた。この分析は、ビットコイン価格が1万ドルの倍数の2%以内に入った時の取引パターンを調べたものだ。 ビットコインは2017年12月、初めてこの水準を超えて引けた。そのバブルが弾けた後、2020年まで弱気相場に耐え忍び、1万ドルの価格水準を回復するのに苦戦した。この壁を決定的に突破するまでに21回、その2%以内で取引を終えた。以前の分析によると、これは特定の価格帯におけるビットコインの最長取引期間の1つであった。 その後、1万ドルごとに15回から30回、2%以内に接近した後、その水準を上回った。この傾向は7万ドルまで一貫していた。 11月にドナルド・トランプ氏が米大統領選に勝利した後、このパターンは崩れた。ビットコインは8万ドルを一気に突破し、9万ドルも3回試しただけで、壁は崩れた。 次なる10万ドルは、未知の領域だ。ビットコインはすでに2度、この水準から2%以内で取引を終えている。11月21日と11月22日だ。20回ほど挑戦する長期的なパターンに戻ろうとしているのか、それとも3度目の正直で壁を突破するのだろうか。 |翻訳・編集:山口晶子|画像:Shutterstock|原文:Bitcoin's $100K Psychological Barrier May Require Multiple Attacks: Van Straten
CoinDesk Japan 編集部