メジャーV射程圏で最終日へ 西郷真央「ここにいることに浮かれはない」
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 3日目(24日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72) 【画像】首位に立つのは日本でもおなじみの申ジエ 西郷真央が首位と5打差でメジャーの最終日を迎える。逆転V圏内につけても、表情は引き締まったまま。「自分の持っているショットの精度を考えれば、もっともっと上に行きたい気持ちが強い。ショットと同じレベルにグリーン周りのレベルが上がってほしいなってすごく思っている。ここ(上位)にいることに浮かれるとかはなく、もっともっと課題をクリアできるように」と貪欲に言った。
常々課題と口にしてきたグリーン周り。5打差5位から出た3日目にも改めて実感したことだ。フロントナインの終盤は海に近く、ひときわ風が強いホール。「ボールの回転が、風にあおられながらの転がりになっていた。100点(のパット)じゃ入らないというか、プラス運だったりとか、風のタイミングと自分の出したラインがビッチリかみ合わないと入らない、難しい時間帯だった」と振り返る。そんな中でもボギー先行から9番でバーディを奪い返しただけに、終盤のチャンスをものにできなかったグリーン上が悔しい。 10番のボギーは2オンに成功した14番(パー5)のバーディで取り返した。右からの風を受け続けるバックナイン。「風に乗り過ぎず、フェードでけんかさせたり、ねじれないように工夫はできた」。持ち前のショット力はタフな状況で際立った。
「ああいうところでパーセーブできないのがちょっと…」と唇をかんだのは17番パー4。この日の平均スコア「4.66」の最難関だったオールドコースを代表するホールだ。右からの超ロングパットを必死に寄せたが、返しの2.5mを決められなかった。「打った瞬間、風が吹いて全然転がらなかった」。1オーバー「73」でトータル2アンダー10位となった。
首位に立つのは日本ツアーでともにプレーしていた申ジエ(韓国)。今大会の予選ラウンド2日間も一緒だった。ディフェンディングチャンピオンで世界ランキング2位のリリア・ヴ、同1位のネリー・コルダら強豪がひしめくリーダーボード。「自分がうまくかみ合う、プラスでちょっとした運とかも必要になってくる。自分がやれることをしっかりやって、きょう悔しい思いをした分、あしたいいプレーができたら」。ラスト18ホール、よく知る相手の背中を追いかける。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)