【専門家・体験談】「手がつけられない」「しんどい」…子どもの癇癪(かんしゃく)、どうすればいい? つらいときの対処法も
発達障害の子どもの癇癪はどう違う?
お子さまの癇癪を目の当たりにするうちに、「もしかしたら発達障害とかかわりがあるかもしれない」と感じるかたもいらっしゃるかもしれません。 たびたび癇癪を起こすから発達障害がある、とは言えません。 ただし癇癪の背景には、こだわりや感覚過敏、コミュニケーションが苦手といった発達障害の特性が関わっていることがあります。 先に挙げたサポートの例は、発達のかたちに関わらず、効果が期待できるものですが、発達障害の特性を理解することで、よりお子さまにあったサポートが可能になります。
【感覚の負荷を軽くする】 光や音、触感などに対する感覚過敏がある場合は、過度な刺激を避けることで、癇癪につながるイライラを軽減することができます。
【環境変化は事前に伝える】 いつもやっていることとやり方が変わったり、突然何かの作業を止めなければいけなかったりする場合。 環境変化が苦手なお子さまにとっては、つらく、混乱しやすい状況になります。 変化の際にはできる限り事前に見通しを伝えて、安心させてあげましょう。
【こだわりを可能な範囲で尊重する】 お子さまが何かに強いこだわりをもっている場合には、可能な範囲で寄り添ったり、事前にお子さんが納得する別の方法などを伝えたりしてあげましょう。 たとえば電車を見るのが大好きで、駅からなかなか離れられないお子さまに「●時に特急が来たら帰ろうね」と伝えるなど。 「ここまでなら大丈夫」という範囲を伝えてあげると、次の行動に移る助けとなります。 【もし「危ない」と思ったら?】 癇癪は、鎮まるまで静かに待つのが理想的です。 ただ、頭を壁や床にぶつけたり、車の往来がある場所で寝転がったり走り出したりするなど、身の危険がある場合や、ものを投げてしまうなど「危ない」と思われる状況では、ためらわずに安全を守る行動をとってください。 また、お子さまが癇癪を起こしたときには、冷静を保ち、落ち着いて対応しましょう。 保護者のかたが感情的になると、お子さんの癇癪が長引いてしまうこともありますので、要注意です。 とはいえ、保護者のかたも人間です。 怒りを感じたり、周囲の視線を感じて焦ったり、慌ててしまったりすることもあるでしょう。 そんなときには、すぐにできる「アンガーマネジメント」が力になるかもしれません。