【専門家・体験談】「手がつけられない」「しんどい」…子どもの癇癪(かんしゃく)、どうすればいい? つらいときの対処法も
大声で泣き叫んだり、手足をばたつかせて暴れたりする子どもの癇癪(かんしゃく)。 街中や公共の場でお子さまが癇癪を起こすと、「お子さまの気持ちに寄り添いたい、でも早く鎮めたい、どうしよう……」 など、さまざまな感情が混ざり、慌ててしまうこともあるかもしれません。 お子さまが癇癪を起こしたとき、どのように対応するのがよいのでしょうか。 ほかの保護者のかたの「つらいときの対処法」もあわせて、ご紹介します。
癇癪を起こすのは何が原因? 多くは成長の過程によるもの
癇癪とは、自分の要求が満たされないときや、不本意な結果が受け入れられないとき、衝動的に怒りの感情が爆発してしまうことをいいます。 感情を爆発させる原因はひとつではありません。 お子さまの癇癪には、脳の成熟度や社会性の発達、さらに体調の変動や生理的な不快感、環境の変化など、様々な要因が影響しています。 さまざまな要因が絡み合い、自分の感情をコントロールすることができなくなり、癇癪を起こすのです。
【癇癪につながる要因の例】 癇癪は、乳幼児期によく見られますが、以下のような要因で、幼稚園や保育園、小学校に進学した後にも、まだまだ癇癪を起こすお子さんもいます。 <・疲れや眠気、空腹> 疲れがたまったり、眠くなったりすると、感情をうまくコントロールできなくなります。 また、お腹が減ると不快感を覚えやすくなり、ちょっとしたことで怒りっぽくなります。 <・環境変化への不安、ルーチンの変更> 初めての経験や知らない場所、騒がしい場所や人が多い場所、初対面の人との接触などで緊張や恐怖を感じると、感情が不安定になります。 また、生活環境やリズム、ルーチンが急に変わると不安を感じ、混乱することから感情的になりやすくなります。 <・欲求不満> 遊ぼうと思っていたおもちゃを誰かにとられてしまうなど、望むものが手に入らなかったり、遊びたい場所で遊べないなど行動が制限されたりするとフラストレーションが生じ、感情をうまくコントロールできなくなります。 <・注意を引きたい> 大人の注意を引きたい、かまってほしいと思うと、より大きな声で注目させようとしたり、感情的になったりしてしまうことがあります。 <・言葉で表しにくい> 自分の気持ちや要求を言葉で十分に表現できない・伝えられないとフラストレーションが生じ、感情が爆発することがあります。 癇癪につながる要因は実に様々です。 お子さまが癇癪を起こしやすいと、自身の接し方や育て方などで悩まれる保護者のかたもいらっしゃるかもしれません。 ただ、そもそも癇癪は、育て方にかかわらず成長の過程で多くのお子さまが経験するものです。 お子さま自身も自分を抑えられず困っていることもありますので、対応の仕方を工夫してみるのはいかがでしょう。