広東・香港・マカオの警察当局がクロスボーダー管理売春グループ合同摘発実施…19人逮捕
マカオ司法警察局は11月8日、前日(7日)広東省及び香港の警察当局と合同でクロスボーダー管理売春グループに対する摘発を行い、三地において組織メンバーの男女19人を逮捕・検察院送致するとともに、売春に従事したとみられる女30人以上を調査したと発表。 同局によれば、今年(2024年)5月以来、マカオ半島新口岸地区で実施した防犯パトロール時に発見した売春従事の女8人を調査した結果、すべて同じウェブサイト上での投稿を通じて客引きを行っていたこと、さらに同サイトが1つの広東省・香港・マカオのクロスボーダー管理売春グループによる管理下にあったことが明らかになったことから、広東省及び香港の警察当局へ通知し、合同捜査チームを編成するに至ったとのこと。 その後の捜査で、このサイトは2会員登録制を採用し、中国本土からマカオへ来て売春に従事する女に対し、投稿する権限のある上級会員に費用として300人民元(日本円換算:約6380円)を支払って客引きのための文章を投稿させ、客が文章の中に記載された電話番号に連絡することでマッチングが成立する仕組みだったことが明らかになったという。
11月7日朝、三地同時に摘発作戦を展開。マカオでは、捜査員70人が出動し、マカオ各地にある住宅でマカオ人の男女7人を逮捕。それぞれの役割については、男3人が客引きのための文章を投稿した上級会員、男1人と女2人が売春が行われる場所への用具のデリバリー、男1人が客引き投稿文に記載する連絡用電話番号の手配。これと同時に、マカオ半島新口岸地区及び中区に所在するホテルにおいて、中国本土から売春従事のマカオ入りしていた女18人及び多額の現金、スマートフォン複数台、自動車1台、バイク1台、大量の用具を発見。また、広東省ではグループの幹部メンバー9人を逮捕したほか売春従事の女17人と客7人を調査、香港ではサイトの制作者、サイトのカスタマーサービス管理者、投稿役の上級会員を含む幹部メンバー3人を逮捕し、両地でも大量の証拠品が発見、押収されたとのこと。 同局では、このグループが2022年にサイトを立ち上げて以降、これまでに2.4万件以上の投稿を通じて客引きを行い、1投稿あたりの費用から推計してこれまでにおよそ830万パタカ(約1億5820万円)の不法な利益を得ていたとした上、今回の摘発によりグループは瓦解したとの見方を示した。