大量閉店「いきなり!ステーキ」の現在地。「肉マイレージカード」の改悪にファンから批判も…収益は改善したワケ
不採算店を閉鎖し、着実な成長を目指す
近年はコロナ禍の影響もあって事業は悪化。ペッパーフードサービスは不採算店の閉鎖を進めました。2019年12月期から23年12月期の業績は次の通りです(数値はいきなり!ステーキ事業単体)。 売上高:571億円→270億円→175億円→136億円→138億円 セグメント利益:19.2億円→▲17.3億円→3.7億円→2.4億円→8.7億円 国内店舗数:490店→287店→226店→206店→186店 再建過程で「肉マイレージカード」のサービスを改悪したほか、オーダーカットを撤廃するなど、固定客を掴んでいた施策を取りやめ、メニューも以前より大幅に絞り込みました。こうした施策はファンからの批判が多かったものの、不採算店の閉鎖で見事に収益は改善しました。今年9月末時点で177店舗を展開し、規模縮小も落ち着きつつあります。 急な出店で失敗したいきなり!ステーキですが、都市部において同種の業態は少なく、固定ファンも多く存在します。以前ほどの規模にまで再拡大することはないでしょうが、今後は細々と事業を続けることでしょう。 <TEXT/山口伸> 【山口伸】 経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 Twitter:@shin_yamaguchi_
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