【バレー】松永理生監督(東山)が母校での6年間の指導者生活に幕 「日本のバレー、所属するチームのために」と次のステップへ
およそ2時間半の日々の練習メニューは分刻みで組まれ、豊田充浩総監督、小川峻宗コーチとともに濃密な時間をつくり上げた。中学生を対象としたバレーボール教室を定期的に開くなど、その指導は高校生に止まらなかった。 今大会の決勝でチーム最多の24得点を決めた1年生エースの岩田怜緯は、将来の日本代表入りを目指して新潟県から東山高に入学。「スパイクやメンタルのことだったり、日本代表に入るために必要な技術を学びました。アドバイスしてもらったことを生かして、来年はもっとエースらしくなって活躍したいです」と松永監督への恩返しを誓った。 今後は「彼ら(東山高の選手たち)にも言いましたけど、人生は一回なので。やりたいことをやります。日本のバレー、所属するチームのために」と自身の夢を追う。東山高は豊田総監督が再び指揮を執り、松永監督は「豊田先生と今いる選手たちにいい景色を見てもらいたい」と週に1、2回程度、アドバイザーとして練習に携わる予定だ。 「高校カテゴリーの6年間で感じたのは、やっぱり原点なので。アンダーの育成はすごく大事。いいところはいいものとして伝えていけたらと思います。ただ、上のカテゴリーではそのままのやり方でもダメだと思うので、うまく自分の中で気づけるものがあれば。また来年から勉強が始まりますね」 涙を流して後輩へ思いを託した3年生たちとともに、新たな道へ踏み出す。 文/田中風太(編集部) 写真/田中風太、前田一星
月刊バレーボール