どのチームにもまだ勝機あり。プロ野球の大逆転劇とは⁉【山本萩子の6-4-3を待ちわびて】第122回
もうひとつ、明るい話題を。 その昔、クライマックスシリーズ導入前夜、どこかの選手か監督が「3位にすべりこんで優勝するのが効率がいい」というニュアンスの発言をしていたと記憶しています(覚えている方いらっしゃれば教えてください)。確かに3位に入れば、優勝の可能性は残ります。 となると、3位までのゲーム差が大事。西武と3位オリックスの現在のゲーム差は14.5。まさに最大の逆転劇と同じ数字ではありませんか。それに、まだ7月。あれ、まだまだ行けそう!? 8、9月の快進撃に期待が高まるばかりです。 では、どうしたらチーム成績が改善するのでしょう。 もちろん簡単なことではありませんが、MLBを例にとると、昨年にワイルドカードから、22年ぶりにナショナルリーグ優勝を果たしたダイヤモンドバックスが快進撃を見せたのは、スモールベースボールを貫いたことによるもの、という意見が多くあります。ヤンキースのように大打者を揃えたチームはやらない野球に徹したことで、並みいる強豪チームを翻弄。ワールドシリーズでは強打のレンジャーズを相手に、敗れはしたものの健闘しました。 これも、ある意味で開き直りですよね。できないことはやらない。背伸びをしない。できることを精一杯やる。その結果、優勝という最高の結果を手に入れたダイヤモンドバックスから学ぶことは多いと思います。 この先、ヤクルトも西武も、打線の奮起はもちろん、投手陣の踏ん張りが肝心です。夏場は苦しい試合が続くと思いますが、7月の時点でも夢があると思えば、観戦にも力が入るというもの。 ゲーム差なんて気にせず、これからも応援を楽しんでいきましょう。目指せ優勝。それではまた来週。 構成/キンマサタカ 撮影/栗山秀作