【共働き育児】「仕事は簡単に手放したらいかんよ」掃除のおばちゃんの言葉が刺さる!【作者に聞く】
職場のトイレでつわりの吐き気と戦っていたとき、声をかけてくれた人がいる。「えらい気っ持ち悪そうだね。もしかしておめでたかい?」。それはトイレ掃除のおばちゃんだった。おばちゃんは「清掃中」の看板を立ててくれ、「人来ねぇべ。ゆっくりしていき~」と気遣ってくれた。 【漫画】「仕事は簡単に手放したらいかん」掃除のおばちゃんの真意とは? つわりの辛さで心身ともに弱っている姿を見て、おばちゃんは「仕事はそう簡単に手放したらいかんよ」と声を掛けてきた。重みのあるその言葉の真意とは…?おばちゃんの過去に何があったのかが、その後語られるのであった。 このエッセイ漫画を描いたのは、現役会社員を続けつつ育児に奮闘し、隙間時間で漫画を描いているみみたぶタレ代(@MimitabuTareyo)さんだ。みみたぶタレ代さんは、「ワーママをしていると公私ともにうまくいかない日もあって…。だけど、やるせなくなったときには、このときのおばちゃんの言葉をおまじないのように反芻し、長い目で走り続けられるよう自戒しています」と語る。みみたぶタレ代さんに話を聞いてみた。 ――夫婦共働き・3児の母で、祖父母の援助なしで奮闘するみみたぶタレ代さん。大変な様子が漫画で描かれていますが、仕事を続けてよかったことを教えてください。 まずは金銭的な自立ですね。家族にいざということがあったときは大黒柱になれるという安心感です。長い家族の営みにおいては、心身共に家族全員が元気なときばかりではないですから。 ――確かに金銭面のメリットは大きいですよね。ほかにもありますか? 職場では、子どものお世話に追われて冷めきっていない、淹れたて熱々のコーヒーを自分のタイミングで飲めるのが最高ですね。あとはトイレで用を足している最中に、私の名前を連呼しながら個室にまで侵入してくる人も、無限にドアノックしてくる人もいないので…。職場は天国かな? ――職場という別の空間があることで家庭とのバランスが取れているんですね。 ここ数年は会社でチームリーダー的な役割を担っているのですが、老若男女の個性的なメンバーとの関わり合いを通じて「誰一人として同じ前提条件・価値観・個性の人はいない」という事実と向き合いました。そのことが、育児にも影響があったように思います。 「我が子であっても個の尊重を」「生まれながらにして一人ひとり異なるその子なりの個性を持っている」ということを心がけるようになりました。個性や成長する力を信じ、任せる。問題行動が見られる場合には、共にどうすれば仕組みとして改善できるかを子どもの視点で考えるようになりました。「子育ては仕事の役に立ち、仕事は子育ての役に立つ」、そう信じて今日も髪を振り乱し、乾燥した米粒の付いた服に身を包みながら何とかやってます。毎朝納豆ごはんのついた手を私のズボンで拭くのだけは、マジで何とかしてほしいですが…。 育児や家庭と仕事の両方を頑張りたいと考えている女性にとっては、本作でのおばちゃんの経験からくるアドバイスはグッとくるのではないだろうか。「仕事、辞めたほうがいいのかな…」と悩むワーママも多いと思うが、そんなときはみみたぶタレ代さんのように、このおばちゃんの言葉を思い出してみると、踏ん張れるかもしれない。 みみたぶタレ代さんが描くエッセイ漫画「とある共働き夫婦のワークライフバランス戦記」には、子育てや仕事についてのヒントがたくさん散りばめられているので、ぜひほかの漫画も読んでみて! 画像提供:みみたぶタレ代(@MimitabuTareyo)