「みんなの銀行」中間期で開業以来4年連続赤字…初の減資へ「黒字化には預金や融資のボリューム足りない」
福岡銀行などを傘下に置くふくおかフィナンシャルグループ(FG)は11日、2024年9月中間連結決算を発表した。子会社のスマートフォン専用銀行「みんなの銀行」の最終利益は24億円の赤字(前年同期は27億円の赤字)と、中間期では開業以来4年連続の最終赤字となった。業績を踏まえ、初めて同行の減資に踏み切る。 【グラフ】みんなの銀行の実績と今後の目標
みんなの銀行の個人向けローン残高は9月末時点で189億円と前年同月末から2・5倍に増え、口座数も30万増の112万に伸びたが、システム関連や人件費などの固定費がかかった。ふくおかFGの五島久社長は記者会見で、「黒字化するには預金や融資のボリュームが足りない」としつつ、収益強化に向けて他業種との連携を進めており、「手応えを感じている」とも述べた。
減資は財務体質を健全化するため25年2月末に行う計画で、みんなの銀行の資本金を127億円から56億円に減らす。減資後も経営への影響はないという。
ふくおかFG全体の最終利益は前年同期比29・4%増の391億円で、中間期では2年ぶりの増益だった。1月に始まった新NISA(少額投資非課税制度)が追い風となり、投資信託の販売手数料が伸びた。