<NHK受信料>「申請し忘れ」は損!今より安くなる「4つの割引制度」と一番お得な「支払い方法」
NHKの受信料が10月から値下げされていますが、受信料をさらに安く抑えられる「割引」の制度があります。本記事では、4つの「割引」の制度について、お得な払込方法にも触れながら解説します。 47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走
NHKの受信料のしくみ
まず、前提として、NHKの受信料のしくみについて説明します。NHKの受信料は、「受信契約」に基づいて、支払い義務が課されるものです。 契約はテレビの台数にかかわりなく「1世帯につき1契約」です。保有台数が1台でも複数台でも同じです。テレビ自体でなくても、テレビ放送を受信できる携帯電話やカーナビを1つでも保有していたら、受信契約を結ばなければなりません。 NHKの受信契約は主に「地上契約」と「衛星契約」の2種類です(他に「特別契約」がありますが、特殊なものなので割愛します)。どちらにするかを自分で選ぶことはできません。衛星放送を受信できる環境の有無によって決まります。衛星放送を受信できる環境にあるならば、地上デジタル放送しか視聴していなくても、「衛星契約」を結ばなければなりません。 そして、受信契約の申し込みは、「受信機を設置した月の翌々月の末日まで」に行う必要があります。
申請しないと使えない「4つの割引制度」
NHKの受信料には、以下の4つの「割引」の制度が用意されています。 ・家族割引 ・団体一括割引 ・事業所割引 ・多数一括割引 いずれも、割引を受けるには、条件をみたしているだけでなく、申請を行うことが必要です。したがって、申請し忘れたまま利用されていないケースがあると想定されます。 ◆家族割引 まず、「家族割引」です。以下のケースで、複数の受信契約を結んでいる場合には、2契約目から受信料が半額になります。 【家族割引の対象となるケース】 ・同一生計で学生が親元から離れて暮らしている場合 ・同一生計で単身赴任等のため自宅から離れて暮らしている場合 ・別荘・別宅等にテレビを設置している場合 ただし、これらのうち、親元から離れて暮らしている学生については、以下の通り、10月から事実上、大多数が受信料の「免除」の対象となっています。 【学生が全額免除を受けられるケース】 ・経済的理由の選考基準がある奨学金を受給している ・経済的理由の選考基準がある授業料免除制度の適用を受けている ・親元等が市町村民税(特別区民税を含む)非課税世帯である ・親元等が公的扶助受給世帯である ・年間収入が一定額以下(給与収入なら130万円以下)である(※2023年10月から) ・国民年金保険料の「学生納付特例」の対象になっている(※2023年10月から) ・国民年金保険料の「修学特例」の対象になっている(※2023年10月から) ◆団体一括割引 「団体一括割引」は、名称からはイメージしにくいのですが、「ケーブルテレビ」に加入している人のための割引の制度です。 ケーブルテレビに加入する人は、ケーブルテレビ事業者に「ケーブルテレビ利用料」と一緒にNHK受信料を支払うことになります。この場合、1件あたり月額200円の割引(年間2,400円)を受けることができます。多くの場合、ケーブルテレビ事業者から契約時に案内があります。 ◆事業所割引 「事業所割引」は、「住居」以外、すなわち事業用の建物等にテレビを設置して、複数の受信契約を結んでいる場合に受けられるものです。 本来、事業所の受信契約は基本的には一般家庭と同様、事業所ごとに締結することになっています。しかし、スペースごとの独立性が高い場合、客室ごとに受信契約を締結しなければなりません。「事業所割引」はそのようなケースで機能します。 事業所割引の条件は以下の通りです。 【事業所割引の条件】 ・同一事業所で2件以上の受信契約を締結していること ・同一敷地内に設置したすべてのテレビについて、必要な受信契約を締結していること ・受信料の支払期間がすべて同じで、一括して支払われること 典型的な例としては、ホテル・旅館等で、客室ごとにテレビを設置してそれぞれについて受信契約を締結しているようなケースが挙げられます。 事業所割引が適用されると、2契約目以降の受信料が半額になります。