愛知・豊橋市の新市長「新アリーナ中止」断言 バスケ・三遠ネオフェニックスの“プレミア”参入取り消しも
新たなアリーナの建設計画を巡って、愛知県豊橋市が揺れています。「中止」を訴える候補が市長選で当選し、白紙に戻そうとする中、「待った」をかけようとする新たな動きも出ています。 【動画でみる】新アリーナ中止で揺れる豊橋市 三遠ネオフェニックスの“Bプレミア”参入に暗雲 「現役世代が余暇を楽しんだり、感動したりコンサートを見たり、スポーツ観戦したり自分でしたりというような拠点がどうしても必要だ。これはいま非常に困難な状況に直面していますが、これは何としても続けていってもらうように」(退任する浅井由崇・豊橋市長) 15日の退任式で、自身が進めてきた新アリーナ建設計画について、熱い思いを語った豊橋市の浅井由崇市長。 11月10日の市長選で敗れ、16日付で退任します。 「(新アリーナ計画を)多くのみなさんが続けてほしいという声もかなりあるので、それを私の立場“いち市民”ですけれども、できることがあれば一生懸命やっていきたい」(浅井市長)
「新アリーナ中止」を掲げた長坂氏が新市長に
17日付で市長に就任するのは、前豊橋市議の長坂尚登氏。 浅井市長が豊橋公園で進めてきた新アリーナ(多目的屋内施設)の計画反対を訴え、当選しました。 「新アリーナのことについては、速やかに契約解除をすると。市民の意見を聞くプロセス自体が今回の選挙だったと判断している」(長坂尚登氏) 当初、新アリーナの建設予定地は、豊橋公園の中で愛知県が「家屋倒壊等氾濫想定区域」に指定したエリアでした。 そのため浅井市長は去年、公園内で氾濫想定区域から外れた野球場を取り壊して、その跡地に新アリーナを建設すると計画を修正。 周辺整備なども含め、総額約230億円の事業契約を業者と結び、2027年の開業を目指していた最中、「中止」を掲げた長坂氏が市長選で当選しました。
市長選の翌日から球場の解体工事はストップ
14日に新アリーナの建設予定地である豊橋球場を訪れると、解体工事は止まったままになっていました。 市は、市長選の翌日から球場の解体工事をストップ。今はグラウンドに文化財などが埋まっていないか、発掘調査のみ進めています。 担当者は今後の作業について「17日に就任する新市長の判断を待つ」としています。