祝・連載1周年! 私が『週刊プレイボーイ』を選んだ理由【「新型コロナウイルス学者」の平凡な日常】
ちなみに、「上記の3つを満たすなら、ブログやウェブノートでも良かったのでは?」という話もある。そのような方法ももちろんなくはなかったが、それはそれで媒体としてはちょっと地味で、あまり面白味がない。そもそも読んでもらうために、自分でゼロから宣伝しなければならないし、それを本業の傍らでするのはなかなかにしんどい。 そしてなにより、「え!! 東大教授が『週刊プレイボーイ』でコラムを!?」というギャップは、それだけでウケるんじゃないか、と内心思っていたのももちろん事実である。幸いにして今のところ、私の本務先から、この活動についての苦情・苦言は寄せられていない。 さらに、これは連載を始めてから気づいたことだが、講演の最後にこのコラムを聴衆に紹介する際に、「私の名前に『プレイボーイ』をつけてググれば見つかります」という、キラーワードこの上ない自己紹介フレーズを手に入れることができた。 ......とまあ、最後の逸話は冗談としても、ひたすらグラビアが並ぶページで、それらを尻目に、ガチなトーンの科学コラムを読む、というのも、アバンギャルドな感じがして面白いんじゃないかなあ、と思っている今日この頃である。不定期連載とはいえ、さすがに無尽蔵にネタが湧いてくるわけではない。いつまで続けられるか、いつまで続けさせてもらえるかはわからないが、感染症研究の啓蒙活動の一環として、これからもできるかぎり面白い、読み応えのあるコラムを届けられたらと思っています。 文/佐藤 佳 写真/PIXTA