NTTデータ・野村総研…情報サービス7社の4-9月期は全社増収、DX投資意欲堅調でSI伸長
情報サービス7社の2024年4―9月期連結決算が6日までに出そろい、全社が増収となった。デジタル変革(DX)の機運に伴う法人顧客のIT投資意欲は引き続き堅調で、各社が主力とするシステム構築(SI)事業が伸びた。各社はコンサルティングなどの高付加価値ビジネスの拡大、管理費削減といった収益性向上施策に取り組み、中長期の成長を志向する。 NTTデータグループは国内事業全般が好調に推移。海外はデータセンター(DC)事業や独SAPの統合業務パッケージ(ERP)関連事業が好調な一方で、国別で見ると景気影響で北米や英国、ドイツ事業などが減収となった。「北米は下期に大型受注がいくつか見通せているほか、管理費削減で筋肉質な事業運営体制になった。売り上げの伸長と共に利益も確保する。英国、ドイツは打ち手を講じて26年3月期から27年3月期に向けて成長軌道に乗せたい」(佐々木裕社長)。 野村総合研究所(NRI)の24年4―9月期連結決算は営業利益が前年同期比11・5%増の656億円。期初計画に対し上振れで着地し「収益性向上の手応えを実感する決算だった」(柳沢花芽社長)。主にコンサルティングや金融ITが寄与した好調な国内事業に対して海外事業は減収となったが、コスト削減で収支は改善した。 日鉄ソリューションズ(NSSOL)は上期で過去最高の売上高と営業利益、当期利益となった。「付加価値重視のオペレーションが定着してきた」(玉置和彦社長)。25年3月期連結業績予想の売上高は期初公表比30億円増の3330億円(前期比7・2%増)、営業利益は同20億円増の390億円(同11・4%増)、当期利益は同13億円増の265億円(同9・3%増)に上方修正した。