MEGUMIさんが語る、夏の美容のこと。「続けることで肌は絶対変わる。その喜びが心を変える」
究極につらい時期があった。これからは女性を応援したい
「生き様が顔に表れる大人程、心の中の不安やストレスなど内面のくすみが透けて見えてしまう。肌も心もケアして初めて自分らしい美しさが手に入るもの。でも、頑張る人程自分の痛みや弱さに気づかず我慢してしまう方が多いですよね。悩みや不安を抱えているとき、私は体が固まりがちなので温めてほぐしたり、それでもつらいときは臨床心理士やセラピストの方などプロにアドバイスを求めることもあります。肝が据わっている部分と、センシティブな部分の両極がある性格で、その気持ちの振り幅を飼い慣らす方法を知りたいと思ったことも、美容と向き合った理由のひとつでした。今はホルモンバランスも変わり、体もメンタルもゆらぎやすい年代なので、無駄に振り回されないように自分なりの対処方法や知恵を身につけたいと思っています」 肌が変われば、心も行動も変わる。それは仕事でもいい循環を生んでいる。今年は連続ドラマにも続けて出演。コミカルからシリアスまで幅広く演じ、公開待機作も控える。「ずっとやりたかった」俳優業でも活躍しているが、実は芝居の仕事は「10年なかった」という。 「全くお声がかからなかったんです。それでもいつかはと思ってレッスンを受けたり、小さな役にも挑戦したり、映画のプロデュースに挑戦してみたり。自ら動いてきたことが今、形になっている状況は本当にありがたいです。そう思うと、この10年は必要な準備期間だったのかもしれませんね」 仕事は順風満帆、美のカリスマとして圧倒的な支持を集める一方で、昨年、プライベートではつらいことがあった。自律神経がおかしくなり、食べられず、眠れず、仕事中にも涙が突然出てきた。得るものと、手放すもの。何かを得ると何かを失うのではなく、追加していけたらいいのに――。 「考えたら、今までの人生でも、ひとつ仕事が終わると新しいオファーが来たり、ちゃんと別れないと新しい出会いはなかったり、という経験をしてきたんですよね。ぬるっと捕まえておいたままだと次は入ってこない。吐きそうな程つらかったけれど、何かを手放すことは、私には必要なことだったのかもしれません。究極的に悲しい体験をしたおかげで、今、日々のごはんのおいしさや他者の優しさが身に染みますし、自分の弱さと共に生きていこうと思えるようになりました」 日本の女性の自己肯定感が低いことを知ったとき、共感を覚えた。「女性を応援していくこと」が、今の目標に。プロデュースする映画の制作も進み、今年のカンヌ映画祭での「JAPAN NIGHT」も主催。挑戦を続けるMEGUMIさんに「どうせ私なんて」という思いはない。 「40代は誰かのためになることの方が頑張れる気がするから、これから自分発信で行う仕事は、美容も含めて、女性が元気になれるようなヒントやエールを送れたらと思っています。挑戦を続けるのは、元ヤンだからか(笑)、やらない方がダサいという思いがあるのかもしれません。挑戦する怖さもありますが、確実に学びがあるし、失敗してもその経験値は絶対に次に生きる。そうしてトライし続けていたら、ありがたいことに賛同してくれる方が増えて映画制作が始動したり、スキンケアもプロデュースできたり。これからも、球は投げ続けていきたいですね」 美容は、美容好きな人のためのものではなく、日々を、人生を“善く生きる”ためのもの。人には見えない部分でのケアが、まだ見ぬ幸福な未来を呼び寄せる。 忙しい日々でほっとするのは、「何もしない日」。月1回でもそんな日を作るという。 「仕事も遊びも、あれもこれもと欲深いので日々せわしなく動いているのですが、どこにも出かけず、家で家事をして、自分のためにごはんを作って食べると、それだけでなんともいえない幸福感に包まれます。そうすると頭の中に余白ができて、やりたいことや、会いたい人が浮かんでくるんです。今は、動いて止まって、また動くというリズムがとても心地いいですね。他者を理解することができ、その思いやりや慈愛の深さが表れている表情が、大人の美しさであると思っていますが、それは、気持ちにも余裕がないとできないこと。肌と心のくすみを取って、自分らしくキレイでいられるように、これからも美容を続けていきたいと思います」 Profile めぐみ/1981年岡山県出身。俳優、タレント活動のほか、映像プロデュースやカフェの経営など多岐にわたって活動。著書『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)はベストセラーとなり、放送中のドラマ『東京タワー』(テレビ朝日系)も話題に。『映画 おいハンサム!!』が6月21日に公開。