アップル、グーグルと米司法省の独禁法裁判へ介入 「ユーザーに悪影響」
アップルは、Googleと米司法省の間で争われている検索についての独占禁止法違反裁判への参加の意思をコロンビア連邦地裁に表明した。裁判の争点となっている、アップルとGoogleの検索関連の契約を停止すると、アップルの収益やユーザーの利便性への影響するとの懸念を示している。 Googleと司法省の間の裁判は、司法省が2020年にGoogleが検索広告市場における違法な独占について訴え、2024年8月にコロンビア連邦地裁が違法に独占を維持している旨の判決を下したもの。 Chromeの分割やAndroidの売却などが争点となっているほか、アップルとの間でiPhone等のデフォルトブラウザをChromeするために、Googleが大きな対価を払っていることも独占維持の一端と指摘し、司法省は是正を求めている。 アップルは、Googleと2002年から検索エンジンを利用する契約(ISA)を締結しており、その対価を得ている。司法省による是正案は、この契約に影響し、今後10年間にわたってGoogleとの新たな商業的契約の自由を封じるものになるとアップルは指摘。Googleもアップルの利益を代表することはできず、是正案はアップルのビジネス上の独立性を脅かすものだと訴え、裁判においてアップルを参加人被告(Intervenor-Defendant)として参加させるよう求めている。 また、契約を制限されるだけでなく、利用者の利便性も損ない、消費者保護の点でも損害を与える可能性を指摘。自社の権利の訴えとともに、アップルの意見を裁判に取り入れるため、限定的な介入を要求している。
Impress Watch,臼田勤哉