「増えるワカメあげたらつけてくれた」ワカメで着飾るカニの姿「おしゃれ上級者!」ユニークなカニの生態が話題に
「増えるワカメあげたらつけてくれた」 細切れにしたワカメを全身に装着するカニさんの姿を映した動画が「X」で話題になりました。 【動画】カニに「増えるワカメ」をあげてみたら 「おしゃれ上級者!」 「わ~!ドレスアップしたみたいですね!なんか綺麗…」 「パリコレモデル並の派手さ」 などとその姿を称える声が寄せられたほか、 「子供の国語の教科書にでてきたモクズショイを、まさかXでみかけるとは...」 「我が子も『うみのかくれんぼ』という話を音読しています。この動画を見せたらとても喜んでいました。ありがとうございました!」 という声も届きました。 動画を投稿したのは「でんか」(@K_theHermit)さんのアカウントです。東京海洋大学卒業後、海洋生物の研究を行うでんかさんは、海の生物を観察・撮影した写真や、自身の飼育するヤドカリやウミウシなどの美しくユニークな姿を撮影した写真をSNSに投稿しています。 今回話題になったカニさんは「モクズショイ」といいます。「モクズショイ」は体全体が毛でおおわれたカニで、でんかさんは話題になった動画に続けて「カギ状のちいさな毛がたくさんならんでます。マジックテープの片側みたいな」とリプライで説明しています。この毛に海藻などを付着させる習性があり、その姿が藻のくずを背負っているようであることからこの名まえがついたのだそう。 このユニークな海の生物について詳しい話をでんかさんにお聞きしました。
「レアな姿の撮影会を始めました」
――「装着完了」した姿をご覧になったときは? モクズショイがいる水槽に乾燥ワカメをいれたのは初めてだったので「なんとゴージャスなドレスをお召しになって!」と驚きつつ、レアな姿の撮影会を始めました。 ――「撮影会」(笑)。確かに目を引く姿です。 私は定期的に海で海藻やカイメンという付着物を採集して水槽にいれているのですが、採集量が少なくモクズショイが寂しい姿になることもありました。水槽内の海藻が少なくて、時には濾過器の人工スポイトをちぎってつけることも。乾燥ワカメを着飾った姿を見た時は、これで代用できると安心したところもありました。 ――話題になった動画では、どのくらいの時間をかけて「ワカメ」を全身に付着させましたか? ワカメをいれたらモクズショイはすぐに反応して近くにいき、ワカメがふやけるのと同時に他の動画(「プレゼントしたらすぐに着てくれる」というひと言とともにポストされた動画。「ミル」という丈夫な海藻をちぎって身に付けていく姿を撮影)のようにちぎっては体につけていました。他の生物の邪魔がなければ30分ほどで全身に着けていたと思います。