世帯年収1700万円「エリートパワーカップル」の妻が離婚協議で号泣…明かされた「つらい記憶」
娘と離れたくない夫
調停はオンラインの同席で行われた。冒頭で調停人が「何について話し合いたいか」と尋ねたところ、妻は以下のように話した。 「私も夫も離婚については合意していますが、どちらが娘を引き取るかでもめています」 一方、夫は、離婚はやむなく応じてもいいが、娘と離れるのであれば離婚も別居も望まないと話した。 この回答を聞いた妻は、いい加減にしてくれと言わんばかり首を振り、「調停人さん、夫はずっとこの調子なんです。どうすればいいですか?」と強めの口調で話した。調停人は、第三者が入ったからといって、二人で何度話し合ってもダメだった難題がすぐに解決できるとは思えないことを伝え、二人の離婚意思を確認するところから始めた。
固い妻の意思
「まず、離婚についてですが、明日香さんは離婚を希望されていると思うのですが、ハヤトさんはどちらかというと消極的なのでしょうか」 これに対し、夫は、妻とうまくいっていない感覚はありつつも、何とかやっていけるし、また、子どもの成長に伴い夫婦関係の改善も期待できるのではと話した。 しかし、妻の意思は固い。 「夫が『何とかやっていけるレベル』だと感じているのは当たり前だと思います。ストレスや負荷が多いのは私の方なので。私の違和感は夫が育休取得を拒否したときから始まっています。私が仕事に復帰した後も、夫は、できることは手伝うと言いましたが、私には『できないことは無理してやらない』としか聞こえませんでした。家事育児の絶対量は決まっていて、私にはやらないという選択肢はないのですから」
夫婦で異なっていた辛さの程度
夫もこんな妻の不満を感じ取っており、タスク管理表などを作っては、妻と分担割合について話し合ったという。しかし、表通りにできないこともあり、かえって争いの種になったりもした。そして、家事育児の分担については、夫にも不満があった。 「妻は気が強いところがあり、私が家事や育児をしても、やり方が悪い、やるのが遅いと文句ばかりでした。それに、コロナ禍になってからは、在宅勤務も増えたので、今となってはかなりの育児家事を分担できていると思います。いつまでも昔の文句を言うのではなく、現状を見てほしいです」 しかし、妻は、時すでに遅しだと言い、夫と自分では「辛さ」の程度が違っていること、今改善されているからといって、辛かった過去を消せないことを強い口調で主張した。