阪神・藤川監督の助っ人操縦術のカギは? 来季の外国人9人体制は球団最多
【球界ここだけの話】阪神・藤川球児監督(44)が就任1年目を戦う2025年シーズンに向けて、新助っ人獲得の吉報が球団から続々と発表されている。新戦力との契約が順調に進めば、最終的に来季は外国人9人体制だ。 【ひと目でわかる】阪神の来季外国人選手 球団最多となる助っ人陣を抱える予定の虎将は「毎年あるけれど、刺激は入れます。刺激というか、期待してきてもらうんで。育成選手も含めて全部で戦う」とチーム力アップに自信をにじませていた。 ゲラ、ビーズリーは残留し、獲得を発表した最速158キロ右腕のニック・ネルソン投手(29)=前フィリーズ=と、合意間近となっている最速157キロ右腕のジョン・デュプランティアー投手(30)=ブルワーズ傘下からFA=は、阪神の屋台骨を支える投手力の強化が目的だ。 獲得を正式発表した今季メキシカンリーグで22本塁打のラモン・ヘルナンデス内野手(28)は、前川らと左翼の定位置争いに加わる。チーム内の競争には、育成契約で合意したドミニカ共和国出身のスタンリー・コンスエグラ外野手(24)=前メッツ傘下=も加わった。同じく育成契約で、来日2年目のベタンセス、マルティネス両投手、一足早く来日し、秋季キャンプに参加したアルナエス内野手の3人も虎視眈々と支配下の枠を狙う。 支配下5、育成4の大所帯となる助っ人軍団。これまでにタイガースに在籍した外国人選手のなかには、自身の起用法に不満を抱えて力を発揮できないケースもあった。だが、藤川監督は助っ人とのコミュニケーションにおいて、これまでの監督になかった米大リーグの経験もある。球団本部付スペシャルアシスタント(SA)としてフロント業務も経験しており、国際部門との意思疎通も円滑に行えることはメリットになるだろう。 現役時代はドリスとマテオというドミニカ共和国出身の個性派コンビを兄貴分として手厚くサポートしていた。藤川監督なら国際部門、最も選手の身近にいる通訳と三位一体で〝助っ人担当コーチ〟をこなし、要所で外国人選手の力を引き出せる。V奪回にどの助っ人が最も貢献するのか。新任監督の操縦法に注目していきたい。(新里公章)