社長が愛用する腕時計の傾向とは!? 成功者たちの経営哲学とモノ選びの流儀
一流のビジネスマンにとって、腕時計は仕事において自身を表す大切なツール。経営者たちの愛用を深掘りすれば、独自の経営哲学やモノ選びの流儀が見えてくる。クルマ、カメラ、楽器、サウナ……、さまざまな業界で会社を率いる9名の腕時計を紹介する。 【写真】仕事において自身を表す大切なツール、さまざまな業界の経営者9名の腕時計を紹介。
ていねいなものづくりに触れると、心が豊かになる/GRAND SEIKO / グランドセイコー「メカニカルハイビート36000」
ライカカメラジャパン社長として日本の写真文化を支える福家一哲。時計に限らず、モノ選びですべてに共通するこだわりがある。 「私がよいと感じるのは、人の手がかかっているもの。ていねいに大切につくられたものを使うことで、心が豊かになり、贅沢な気持ちになれると思うのです」 仕事を通して時計の知見を深めた福家が、よい腕時計を手にしたいと思った時に結論としてたどり着いたブランドが、かつて在籍していたセイコーが手掛ける、グランドセイコーだった。 「たとえば、ブレスレットやケースの磨きには強いこだわりがあって、ムーブメントのパーツ一つひとつにもすごく手間をかけていた。実際に目にした製造現場の様子も踏まえて細部に至るまでつくり手の思いがのっている印象が強かったので、やっぱりグランドセイコーを選びましたね」 そして、同ブランドのなかでも特に精度の高さに定評のある「9Sメカニカル」ムーブメントを搭載した一本を2016年に購入した。 「ケースが鏡面仕上げとマット仕上げのコンビネーションになっているなど、磨きの美しさが素晴らしいです。ブレスレットは肌に馴染んで着けていることすら気にならない。Yシャツの袖口も削らず、とても心地いいんですよね」 シンプルなデザインのホワイトダイヤルも気に入っている。 「ブルーの秒針以外に色の要素がなく、時間を表すインデックスは別部品で構成されたアプライドインデックスが採用されているので立体的で視認性も抜群。セイコーとグランドセイコーのロゴが併記されているところも好きですね」
ブランドの精神を感じる、グリーンの正統派/ROLEX / ロレックス「オイスター パーペチュアル」
姿見をデバイス化したスマートミラー「ミラーフィット」を通して、オンラインフィットネス事業を展開する黄皓。商社でのメキシコ駐在時に自然に囲まれていたことや都心には緑が少ないことから、気がつけば財布など小物の多くが緑色に。腕時計はロレックスが好きで「サブマリーナ」や「コスモグラフ デイトナ」など複数を所有するが、いちばんの愛用はダイヤルカラーがグリーンの「オイスター パーペチュアル」だ。 「グリーンはロレックスのコーポレートカラーでもありますし、その精神を体現しているとも考えて、この色を選びました。コーディネートのバランスをとるためにブレスレットと合わせながら着けています。大人の落ち着きやセンスが磨かれてきたのか、ロレックスを正統派ブランドとして渋くてかっこいいと思えるようになったのは30代以降。流行に左右されないデザインなので、将来子どもができた時に継承できるところも魅力。世代を超えたつながりを生み出してくれる時計だと思います」