恐ろしい…「人と接するのが好きだから、接客業に就きたい」←ここにある“根本的な勘違い”
人と接しない仕事でも、人と接するための「最低限のスキル」が必要
人と接しない仕事を選んでも、最低限の人間関係からは逃れられません。社会生活を営む以上、「相手に不快に思われない程度の身だしなみ」という最低限のサバイバルスキルだけは身につけておきましょう。見た目を清潔にする、服装や髪型に気を配る。自分が相手からどう見られているか、どんな印象を与えているかを少し意識する。適度に友達や同僚、上司と会話をし、それとなく自分の見た目や仕事の改善点があればアドバイスをもらい、自分で努力して直すぐらいのことはしておいたほうがいいでしょう。 いくら人を拒む野生動物でも、仲間の世界でまったく孤独では生き残れません。最低限でいいので、常に自分が改善、努力をして、自分自身や周囲を心地よくしていくことを心がけてください。自分がうまくいかないのを他人や社会のせいにすると、いつしか自分の精神がねじ曲がってしまい、変な形で世の中や他人を恨むことになりかねません。それは、いずれ自分自身をも不幸にします。 自分にとって、完璧に居心地のよい世の中など存在しないのです。接客が好きだという人は、自分が疲弊しないように、人づき合いが苦手な人は、できる範囲での改善から始める。どちらも、「無理をしない」「でも、できることからやる」のが大切です。 山内 太地 教育ジャーナリスト、学校経営コンサルタント、教育系YouTuber 1978年岐阜県生まれ。東洋大学社会学部卒業。理想の大学教育を求め、日本全国約800大学をすべて訪問。海外は14ヵ国3地域約100大学を取材した「大学マニア」。大学・高校の経営コンサルティング業も行い、全国の高校で年間約150回の進路講演を実施。YouTubeチャンネルの総再生数は2,100万回を超える。 著書は『偏差値45からの大学の選び方』(ちくまプリマー新書)、『やりたいことがわからない高校生のための 最高の職業と進路が見つかるガイドブック』(KADOKAWA)など多数。