【ツール・ド・フランス2024 レースレポート:第12ステージ】勝ち方をつかんだビニヤム・ギルマイ、会心スプリントでステージ3勝目「マイヨ・ヴェールは僕にとって翼のようなもの」 ログリッチが落車で2分27秒遅れ
ここまで11ステージをこなしてきた選手たちの体が悲鳴を上げている。あまりの速いペースに耐えられず、ファビオ・ヤコブセン(dsmフィルメニッヒ・ポストNL)が遅れだした。しばし最後尾を単独走行していたが、集団に復帰することは難しい状態のよう。結局、途中でリタイアを決断した。
メイン集団は、逃げる4人を2分30秒以内にとどめながら進む。先頭メンバーのうち、ヨナス・アブラハムセン(ウノエックスモビリティ)は明らかに山岳ポイント狙い。3つある4級山岳すべてで1位通過を果たす。上級山岳の上位通過数でポガチャルを下回っているものの、ひとまずポイント数では並んだ。このステージを走り切れれば、翌日も代打ながらマイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュに袖を通すことができる。
110km地点に置かれた中間スプリントポイントは、4位までを逃げメンバーが占める。注目は1分25秒後にやってきたメイン集団の動向だ。スプリントはギルマイがヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)らに先着。全体5位通過として11ポイント加算に成功している。
メイン集団は、フィニッシュまで40km以上残したところで逃げを全員キャッチ。ここまでの平坦ステージと同様に、一団のままスプリントへ向かっていく構え。各チームがトレインを編成して集団内のポジションを固めていく。残り距離が減るとともに全体のペースが上がっていくなか、アクシデントは残り12kmで起こった。
中央分離帯を避けきれずバランスを崩したアレクセイ・ルツェンコ(アスタナカザクスタン)をきっかけに、集団の随所で落車が発生。これに、個人総合4位につけるプリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)が巻き込まれた。
ログリッチはしばらくしてバイクに戻ったが、アシスト陣の牽きで集団へ復帰しようにも思うようにスピードが上がらない。肩付近を負傷している。ログリッチが何やら無線で告げた言葉に、アシスト陣が反応している様子も見られる。
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