「会議には全員来なくていい」と伝えたら“一部は参加必須”と思われるかも?東大生が勧める文章力の鍛え方
『日本語の作文技術』
ここまで紹介した本よりも、少し読むハードルは高くなるかもしれません。それは、この本がいわゆるハウツー本とは異なる姿勢で記されていることによります。 『日本語の作文技術』では、作文技術を「才能」に左右されない誰にで取得可能なものと位置付けており、誰しもが読んでわかりやすい文章を書くための方法を紹介しています。そのため、いわゆる「名文」を書きたい方にとっては、少し物足りなく感じるかもしれません。 ですが、「名文」は、「名文未満の意味が明瞭な文章」を書けるようになってから、初めてチャレンジできるもの。私は、ライターの先輩から「名文が書きたいなら、名文未満の意味が明瞭な文章を書けるようにならないとダメだよ」と教えられました。いきなりチャレンジングで発展的な内容に挑んでも、多くの場合は返り討ちにあいます。 ここに書かれている内容は、全ての文章を書く機会がある人が、必ず学ぶべきこと。「この程度ができていなければ、名文には手が届かない」と言い換えられるかもしれません。読みごたえがある分、よく答えてくれる名著です。
文章がうまくなればQOLも上がる
今回ご紹介した本は、どれをとっても文章力が目に見えて上昇するものばかり。自分に合ったものを一冊だけ選ぶとよいでしょう。 文章が書けるようになれば、どんどんできることが広がります。仕事上の効率も上がるでしょうし、日常生活においても、言葉に表せずもやもやしていた様々な物事、感情を明記できて、QOLの上昇間違いなし。 ここで一度、自分の文章力チェックをしてみてはいかがでしょうか。 ―[貧困東大生・布施川天馬]― 【布施川天馬】 1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa)
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