最大積載質量87.5%増…三井精機、15トン積載の横型MCを開発
三井精機工業(埼玉県川島町、川上博之社長)は、テーブルの最大積載質量が従来機比87・5%増の15トンの大型横型マシニングセンター(MC)を開発した。同社製横型MCで最大のストロークと積載質量となる。直径130ミリメートル、W軸のストロークが500ミリメートルのクイル主軸を搭載。新機種投入をテコに、工作機械などの大型部品の需要を取り込むことでシェア拡大につなげる。 新開発の「HPX150」は、X軸3000ミリメートル(従来機は1800ミリメートル)、Y軸2000ミリメートル(同1500ミリメートル)、Z軸1600ミリメートル(同1200ミリメートル)、W軸500ミリメートル。早送り速度はクラス最速の毎分15メートル。 コンプレッサーの搭載も可能。工作機械の隣に設置し圧力損失を低減でき、工作機械とコンプレッサーの組み合わせによるカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)実現につなげられる。 航空機や建設機械、半導体製造装置、発電機、産業機械、工作機械などの大型部品向けの需要を見込む。特に工作機械のベッドなど、大型で加工精度が要求される加工対象物(ワーク)などに対応する。ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズにも対応する。 三井精機工業は丸穴加工の真円度・円筒度が向上した高精度ジグ研削盤「J350GII」や、省エネに対応したオイル式インバーターコンプレッサー「ZV15AX3―R」も開発。これらは、11月5日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕する「第32回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2024)」に出展する。