物言う投資家ブルーベル、ヘッジファンド閉鎖へ-共同創業者明かす
(ブルームバーグ): 欧州のアクティビスト投資会社ブルーベル・キャピタル・パートナーズは、ヘッジファンドを閉鎖する。共同創業者のジュゼッペ・ビボナ氏が16日、明らかにした。
同社は製薬大手グラクソ・スミスクラインや高級品ブランドグループのリシュモンといった、数々の有名企業を標的にしてきた。
ビボナ氏はブルームバーグの問い合わせに対し、ブルーベルが混合ファンドから外部投資家に資本を返還し、会社を再編する予定だと述べた。今後は共同投資やアドバイザリー業務を通じて、アクティビスト戦略を追求していくという。
ビボナ氏によると、ブルーベルのファンド規模は管理コストに対して不十分だった。事情に詳しい匿名の関係者によると、ブルーベルは通常1億ー2億ユーロ(約162億-324億円)の資産を運用していた。
ブルーベルは、ドイツの複合企業バイエル、ルフトハンザ航空、イタリアの銀行グループ、メディオバンカなどに投資し、欧州で知名度を上げた。フランス乳製品メーカーのダノンもターゲットとし、当時の最高経営責任者(CEO)エマニュエル・ファベール氏の解任に成功した。
ブルーベルは、より大きなファンドと協力して対象企業に変化を迫ることもあったが、全ての案件で成功したわけではない。米資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンク社長の更迭を要求し、リシュモンの経営刷新を要求したが、いずれもほとんど拒否された。一部のアクティビスト防衛アドバイザーは、ブルーベルが標的企業の株を大量に得ることもせずに、変化を迫っている姿勢を批判している。
原題:Top European Activist Investor Bluebell to Shutter Hedge Fund(抜粋)
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Eyk Henning, Nishant Kumar, Aaron Kirchfeld