中国、主要商業銀6行の資本増強へ-2008年以来
(ブルームバーグ): 中国は主要商業銀行の資本増強を行う計画だ。利益率が過去最低を記録し、利益が落ち込むと同時に不良債権が積み上がっている銀行業界を強化することが狙いで、2008年以来となる。
中国当局は24日、珍しく記者会見を開き、不動産市場と経済を支える他の一連の措置とともに、主要な商業銀行6行の中核的自己資本(コアTier1)を増強する方針を示した。
国家金融監督管理総局の李雲沢局長は「資本は順番に、そしてさまざまな政策で、さまざまな銀行に注入される」としたが、これ以上の詳細は明らかにしなかった。監督当局は大手銀行に対し、実体経済のけん引役となるべく資本管理能力の向上と業務の強化を促す意向という。
中国当局は24日、成長支援に向け広範な景気刺激策を発表。既存の住宅ローン金利を引き下げたほか、預金準備率や7日物リバースレポ金利の引き下げなどを盛り込んだ。
李氏は、内外のさまざまなチャンネルを通じて資本を追加することが必要になったと述べた。当局が大手銀行の一つに資本注入するのは08年以降で初。主要商業銀行6行が全て株式公開してからも初めてとなる。
華源証券のアナリスト、リャオ・チミン氏は「財政省を含む国有株主がどのように大手銀行に増資するのか不明だ」と指摘。「しかし、今回の計画は、大幅なマージン減少で圧力が高まっている中で実体経済を支える主力の大手銀行を安定させ、システムリスクを確実に防止することで銀行業界を支援する前向きなシグナルを緊急的に発している」と述べた。
原題:China to Add Capital at Big Banks for First Time in a Decade (1)(抜粋)
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