「Jリーグ→海外」の最高額は? 日本人移籍金ランキング1~10位。1位は小野伸二! その金額は?
9位:川口能活(かわぐち・よしかつ) 生年月日:1975年8月15日 移籍先:横浜F・マリノス→ポーツマス(イングランド) 移籍日:2001年10月21日 移籍金:270万ユーロ(約4.32億円) 川口能活は、1998年のフランスワールドカップでサッカー日本代表のゴールを守るなどして日本屈指のGKとしての地位を確立し、2001年にイングランドのポーツマスに270万ユーロ(約4.32億円)で移籍した。 川口は移籍後すぐにイングランド2部リーグで起用されるようになった。しかし、持ち前の反射神経でスーパーセーブをして観衆を盛り上げることもあったが、チームの不振の影響か2002年に入ると全く起用されなくなってしまった。 クラブで出場機会が得られず、日韓ワールドカップでベンチを温めた川口は、2002/03シーズンに入るとさらに立場が悪くなり、トリニダード・トバゴ代表GKシャカ・ヒスロップの加入によってトップチームに招集されることもほとんどなくなった。結局このシーズンは1試合のみの出場に終わり、ポーツマスがプレミアリーグ昇格を勝ち取ると、川口は必要とされなくなって、2003年夏にデンマークのノアシェランに移籍している。 中田英寿などの成功例があったとはいえ、当時はまだヨーロッパ移籍が当たり前と言える時代ではなかった。結果的に川口のポーツマス移籍はうまくいったとは言いがたいものとなったが、GKという特殊なポジションで2001年にイングランドへ渡ったということだけでも、日本サッカー界に大きな意味を残しているのかもしれない。
8位:武藤嘉紀(むとう・よしのり) 生年月日:1992年7月15日 移籍先:FC東京→マインツ(ドイツ) 移籍日:2015年7月1日 移籍金:280万ユーロ(約4.5億円) 現在ヴィッセル神戸で活躍している武藤嘉紀は、2014年にFC東京でプロキャリアを始め、同年のJ1で33試合に出場して13得点を記録した。すると、2015年に入って様々なオファーが届き、プレミアリーグの名門チェルシーが獲得に動いていることも報じられた中、最終的に移籍金280万ユーロ(約4.5億円)でドイツのマインツに加入した。 当時のマインツは、2013年にシュトゥットガルトから150万ユーロ(約2.4億円)で獲得した岡崎慎司をレスター・シティに1100万ユーロ(約17.6億円)で放出しており、その後釜としてまた日本人選手を迎えた形になっている。 武藤はブンデスリーガでケガに苦しみ、リーグ戦の出場は1年目が20試合、2年目が19試合だった。その中でも結果を残し続けると、マインツでの3年目には27試合に出場して8得点4アシストを記録し、2018年夏に1070万ユーロ(約17.1億円)の移籍金でイングランドのニューカッスルに加入した。 その後、ヨーロッパでのキャリアは成功したとは言いがたいが、マインツは単純計算で武藤の移籍金で790万ユーロ(約12.6億円)の利益を出したことになる。マインツは、日本人選手の獲得と放出で大きな利益を出しているクラブと言えるだろう。