WECサンパウロでフロントロウ独占! トヨタ小林可夢偉代表「ここまでは良い流れ」。一方でF1関与の噂については「知らないんですよ」
ブラジルのインテルラゴス・サーキットで行なわれているWEC(世界耐久選手権)第5戦サンパウロ6時間レースの予選で、TOYOTA GAZOO Racingがワンツーを独占してみせた。トヨタとしては今季初のポールポジション、今季初のフロントロウ独占となった。 【リザルト】WEC第5戦サンパウロ6時間レース予選結果 予選後に取材に応じた、小林可夢偉ドライバー兼チーム代表は、「ここまでベストなシナリオで来れている」と語った。 「久々にこのポジションからスタートできるということで、ここまでは非常に良い流れで来れているなと思います」 そう小林は語った。小林はハイパーポールで7号車トヨタGR010ハイブリッドのアタックを担当し、最速タイムをマークしたその本人だ。 「チームもル・マンの悔しさを胸に、良いクルマを持ってきてくれました。抜きにくいインテルラゴスだということを考えると、ベストなシナリオでここまで来ることができているかなと思います」 「チャンピオンシップに向けては、ここでワンツーを獲るのがすごく重要。決勝でもしっかりとワンツーを獲って、チャンピオン獲得に向けて良い流れを作っていきたいです」 「順調というわけではありませんでしたが、しっかりと予選に合わせられました。まだまだこのクルマ、こういう時にどうタイヤを使うかとか、そういうことは走れば走るほど経験が出来ています。良いクルマ作りには終わりがないんだなというのも、今回感じさせてもらっています」 一方で、予選2番手となった8号車トヨタの平川亮も、抜きづらいインテルラゴスで絶好の予選結果となったと語った。 「今日の予選は良い形でワンツーで終えられました。WECも後半戦に入ってきましたけど、良い形で予選を終えることができました」 「このサーキットは抜きにくいので、ワンツーからスタートできるのは本当に良いポジションです。ただすごく僅差なので、少しのことで順位が変わると思いますが、決勝でもワンツーで終えたいと思います」 なおトヨタと言えば最近、F1への関与を深めるのではないかという話が各方面から飛び出しているが、これについては何も分からないと小林代表は言う。 「僕は全く分かっていないです」 報じられているところで言えば、トヨタはハースをパートナーとしてF1に関与する可能性があるという。F1イギリスGPのフリー走行3回目の時に、トヨタ加地雅哉BR GT事業室室長がハースのガレージにいるところが国際映像に映し出されたことも、その噂に拍車をかけた。 ル・マン24時間レースの時には、そのハースの小松礼雄代表がトヨタのガレージを訪れたという噂もあるが、小林代表はこれについても認識していないという。 「(小松代表がル・マンを訪れたかどうかは)僕は知らないんですよ。見ていないですし。全然会っていません」
田中健一
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