【新作!韓国ドラマ】超話題作揃い&見逃せない作品をレビュー!
『梨泰院クラス』でお馴染みのアン・ボヒョン主演作『財閥 x 刑事』や、パク・シネとパク・ヒョンシクのケミストリーが大注目の『ドクタースランプ』など、ビッグネームの共演が話題の新作韓国ドラマが続々と配信スタート! 今知っておきたい&ハズさない新作を厳選し、韓ドラマニアのライターとエディターが熱くリコメンドしているため、ぜひ視聴リストに加えてみて。 【写真】マニア推薦! 韓国ドラマの話題作をもっと知る
『財閥 x 刑事』/大人が楽しめるミステリー×アクション
歌舞伎の人気演目に「廓文章~吉田屋」という作品があります。二枚目役者片岡仁左衛門の当たり役のひとつでもありますが、主人公の伊左衛門は放蕩の末に勘当された大店の跡取り息子。ひとりきりでは力も裁量もない情けなさなのですが、恋人の夕霧を一途に恋慕う姿とか、どこまでも純な心意気とか、なんとも愛らしく、ヘタレなのに憎めないキャラクターで、芝居が進むほどについ応援したくなる不思議な魅力があるわけなのですね。アン・ボヒョンが演じる主人公チン・イスを見ていると、そんな伊左衛門がちょっぴり重なって見えてきてしまったというか。 チン・イスはハンスグループに席を置く財閥3世。実は、その出生に訳ありなようですが、仕事もせず放蕩三昧な彼は、ソウル市長選に臨む父親にとって頭痛のタネなわけです。そんなイスが、強行班の熱血チーム長ガンヒョン(パク・ジヒョン)に誤認逮捕され、挙句にそのチームの刑事に就任させられたところから物語が展開。配属早々、金に物言わせ署内にゲーム用大型パソコンを持ち込んだり、豪華ケータリングを呼んじゃったり、捜査はズブの素人なのに単独行動した挙句、捜査を台無しにしちゃったり。なのに、これがなぜか憎めない。小さなネズミに逃げ惑ったり、ガンヒョンに怒られてシュンとなったり、その自然なボケ感が可愛いし、それでも悪を捕まえたい思いはいたって純だし。でもって、ヘリコプターにクルーザーに、財閥の金と人脈を駆使して事件を解決に導いちゃうという。ドラマは、ミステリー仕立ての事件にひとつひとつに取り組みながら、次第にイスとチームに絆が生まれていくさまを愉快に痛快に描いていくわけですが、なんか変!と思っていたタンフル(フルーツ飴)のようにガチガチに固めたイスの髪型も次第に可愛いと思えてくる不思議。