2024年は“生成AI”がさらに進化! 笹川友里「すごい時代がきましたね!」IoTNEWS代表・小泉耕ニがデジタルシーンを総括
◆半導体企業「NVIDIA」躍進の背景
続いての話題は、2024年のデジタルシーンで注目を集めたアメリカのメーカー「NVIDIA(エヌビディア)」について。NVIDIAは半導体の設計・製造をしている会社で、台湾のTSMC(台湾積体電路製造)をはじめ、さまざまな企業から部品を集めてコンピューターを作っています。 そんなNVIDIAが日本で注目された理由について、「おそらく新NISAが始まったことがきっかけではないかと思います。普通に考えると半導体の会社を多くの方が気にするとは思えないので、おそらく皆さん“株”のことを気にされていると思います」と小泉さんは推測します。 NVIDIAは、もともと半導体を扱う前は、PC画面に組み込まれている映像を制御する“グラフィックボード”を作る会社だったそうで、「PC画面は“ドットの集まり”なのですが、例えば“すごく早く映像を画面に出したい”となったときに、そのドットを高速に書き換えないといけない。それに適しているグラフィックボードを作っていたのがNVIDIAだったんです」と説明。 小泉さんいわく、NVIDIAの開発環境はエンジニア・プログラマーの方々にすごく愛されているそうで、「みんな(NVIDIAの開発環境を使って)AIのプログラムを書いているので、いま世の中にあるAI資産の大半がNVIDIAのチップを前提としたプログラムになっています。競合が出てきてはいるのですが、これをもし違う会社のものに置き換えようとすると、(プログラムの)仕組みを全部変えないといけないので、乗り換えるのは簡単ではありません」と明かします。 一方で、株価を大きく落とした企業もあり、その1つが「インテル」です。衰退の背景について、「以前はパソコンのなかに入っているコンピューターは全部インテルでしたが、最近はアメリカのAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)など、さまざまな半導体製造メーカーが出てきて、シェアが奪われてしまったんです。そして、OEM(他社ブランドの製品を製造する)を請け負いましたが、それもうまくいかず、さらにAIブーム、NVIDIAが一気に拡大してしまい、出番がなくなってしまいました」と解説。