約7割が「IT人材ゼロ」…日本のIT人材不足が深刻化。経産省が予測する“2030年までの未来”【経営者アンケート】
IT人材不足への対応は
「IT人材不足にどう対応しているか」と尋ねたところ、最多は「中途採用」(32.5%)で、前回調査を7%ポイント上回った。次に多かったのは「新卒採用」(15%)で、前回調査を4%ポイント上回った。「人材紹介」と「リスキリング」が、それぞれ14%で続いた。リスキリングとの回答率は前回の31%から大幅に低下した。中小企業の経営者が「社内での教育では限界がある」として即戦力の採用を強化している可能性がある。 このほか、社員の紹介による「リファラル採用」も13%と高い比率を占めた。「定年延長・シニアの再雇用」も9.5%に達した。「外国人の採用」との回答は4.5%だった。中小企業が、IT人材の不足を定年延長などを含めた多くの手段を活用して補おうとしていることが浮き彫りになった。 本調査は、中小企業が直面するIT人材不足の深刻さを再確認させるものであり、企業が持続的な成長を目指すためには、さらなる人材確保と育成が不可欠であることを示している。今後の戦略として、柔軟な採用方法やリスキリングの強化がますます重要になるだろう。
田中 志穂