F1メカ解説|2024年のF1ついに開幕! ”隠すの禁止”で各車の秘密が見えてきた?:F1バーレーンGPピットレーン直送便
開幕戦バーレーンGPを迎えた2024年のF1。テストでは、ガレージの入り口に衝立を置くことが許されたが、グランプリ本番となるとそれは許されず、マシンの”ヒミツ”が丸裸になった。 F1メカ解説|新車の秘密をクローズアップ! F1バーレーンプレシーズンテスト:ピットレーン直送便 ■レッドブルRB20 今季もチャンピオン最有力との呼び声が高いレッドブル。過激なデザイン変更が施されたRB20のボディワークを外すと、その内部のコンポーネントがどうレイアウトされているのか、それを見ることができる。 ラジエーターとクーラーはV字型にレイアウトされている。また、ヘイローの付け根に開けられた冷却器用の開口部、そしてそれに続くダクトと、エンジンカウル側面のルーバー状の出口も見える。
■フェラーリSF-24
フェラーリSF-24のサイドポンツーン内部。サイドポンツーンの開口部の真下に存在する棒状のパーツが、側面衝撃吸収構造(SIS)であり、非常に低い位置に配置されているのが分かる。ラジエーターのクーラーの上には整流板が取り付けられていて、車体内部の気流を整えている。
■マクラーレンMCL38
フロアが取り外されたマクラーレンMCL38。フロア先端を吊り下げるためのビブダンパーがよく見える。後部のボディワークが取り付けられていないため、サイドポンツーンのインレットのサイズと形状をより深く理解することができる。そのサイドポンツーンのインレット前には、ウイング状の整流板が存在。各所でその角度・形状が、細かく調整されている。
■メルセデスW15
メルセデスW15は、フロントサスペンションのアッパーウイッシュボーンの後方アームの高さを変えられるように設計されている。今回のバーレーンGPでは、この後方アームの高さを高い位置にする初期設定を選んだ。
■レッドブルRB20
レッドブルRB20のフロントのアップライトアッセンブリー。ブレーキディスクで発生する熱の一部をドラムに伝えやすくするために、ディスクフェアリングには窓が開けられている。このブレーキで発生する熱をどう処理するかという点は、タイヤの温度コントロールの観点で非常に重要だ。 レッドブルRB20のブレーキダクトには、吸気口と排気口が設けられている。中央付近に前を向いて開けられているのが吸気口、下部の内側を向いて開いているのが排気口である。排気口に続くように、気流を導くガイド状のパーツが設けられている。形状から推測するに、フロントタイヤの後方下に気流を送っているようだ。