商品取引の「スーパーサイクル」終了か、ウォール街の収入が低迷
欧米の石油・ガス市場が7-9月に大きく変動したことが、BofAに利益をもたらしたという。同行は今後、アジア太平洋と欧州での投資を強化し、世界規模でガスと金属の機会を拡大する方向だ。
シティとゴールドマン、モルガン・スタンレー、JPモルガンはいずれも収入低迷に関するコメントは控えた。
シティは1年前から北米コモディティーデスクを6人増員しており、同事業に引き続き力を入れていると、事情に詳しい関係者は公的に話す権限がないことを理由に匿名で明らかにした。増員した人材にはゴールドマンやモルガン・スタンレー、BofA出身のトレーダーやオリジネーターが含まれるという。
ケン・グリフィン氏の投資会社シタデルは例外的に好調だった。今年、約40億ドルの収入を上げ、昨年に匹敵する成績を残す勢いだ。
コーリションのチャトワル氏によれば、ボラティリティー主導のチャンスは減ったものの、コモディティーデスクは持続可能なエネルギーに移行する長期トレンドに引き続き重点を置いている。「このトレンドにはバイサイドからも投資の関心が寄せられており、リソースや人員を増強している」と述べた。
原題:Wall Street Commodity Traders Set for Worst Year Since Pre-Covid(抜粋)
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William Shaw, Archie Hunter