苦しむ日産、内田体制5年で株価は半減…HVの投入もできず幹部「売れる車がない」
社内の風通しの悪さを指摘する声もある。長年君臨したゴーン被告時代にトップからの指示を待つ姿勢が深く根付き、現在も「社長に意見を言えない」(幹部)という。日産は、来春までに経営体制を刷新する方針だ。日産関係者によると、次世代から後継者候補を探す動きがあるものの、難航しているという。
足元の懸念材料も増えている。日産が11月に公表した半期報告書で、旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンドが大株主となったことが判明した。ホンダと進める提携検討の足かせとなる可能性もある。
内田氏は20年2月、就任直後の臨時株主総会で、業績改善できない場合は「クビにしてください」と訴えていた。信頼を再び取り戻す一手が求められるが、残された時間は少ない。