箱根駅伝 東洋大ルーキー、松井海斗は10月に首のヘルニアで手術 箱根で復活へ「5区でどれくらい登れるかチャレンジしてみたい」
来年1月2、3日に行われる「第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(往路107.5キロ、復路109.6キロ)」に向けて、前回総合4位の東洋大が9日、東京・文京区の白山キャンパスで壮行会と取材会を行った。注目ルーキー、松井海斗(1年)は首のヘルニアを乗り越え、箱根路を目指す。 強豪の埼玉栄高出身。昨年12月の全国高校駅伝では1区区間2位に入った世代トップクラスで、入学早々の5月の関東学生対校選手権(関東インカレ)男子1部5000メートルでは5位入賞。6月の全日本大学駅伝関東地区選考会では1組1着で本戦進出に貢献し、直後のU20日本選手権男子5000メートルでは2位に入った。8月末のU20世界選手権(ペルー・リマ)の日本代表に選出されたが、15分31秒85で16位と大苦戦。その帰りの飛行機で首に痛みを感じ、病院で検査をしたところヘルニアと診断されたという。 9月上旬から練習をストップし、10月上旬に内視鏡手術。10月下旬に練習に復帰した。10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝とメンバー争いに絡めず、「今年の夏はしっかり走り込んで、三大駅伝の出場を目標にしていた。悔しい、残念な気持ちが強かった」と松井。それでもリハビリからコツコツと積み重ね、「ここにきて急激に上がってきている。夏とかに比べると60~70パーセントくらい。10、11月の序盤は全然うまく走れなかったり、体がついてこなかったりだったのでそこから考えたらいい調子で走れている」と上向いてきた。 酒井俊幸監督も「やっぱりものがある選手。急ピッチで練習に合流したが、彼が入ると下級生の安心感が違う。エースの器だと思う」と期待を寄せる。未来のエース候補の奮闘に「彼の存在感がほかの1年生の伸び率に繋がる。1年生がここにきて良くなっている。彼の復活とともに下の突き上げが頼もしい」と目を細める。 箱根の希望区間は5区。「上りは苦手ではないのでどれくらい登れるかを今年はチャレンジしてみたい」と松井。「70分くらいは目安にして走りたい。去年の緒方(澪那斗)さんよりも1、2分速いペースで走れたら」と気合を入れた。