【風間俊介さんインタビュー/後編】健康に無頓着?なのに風間俊介さんがタフなのはなぜ?
デビューから25年以上経つ今も、ルックスにあまり変化を感じさせない風間俊介さん。 俳優として舞台や映像作品に出演する一方で、コメンテーターやMCとしても大活躍。さらに主演舞台『モンスター』では、かなりの難役に挑むことになる。 八面六臂の活躍の、その活力の源は何? 頭の回転の速さと、スマートなそのたたずまいを支えているものは、いったい何なの?
体にいいこと悪いこと、バランスよく(笑)
11月30日から始まる舞台『モンスター』に主演する風間俊介さん。朝の情報番組や連続ドラマ、バラエティ番組など、ただでさえ忙しいのに、今回の舞台ではかなりの難役に挑戦することになる。体調は、どのようにキープしているの? 「僕、健康とか全然気にしてない。何もしていないんです。体を動かすということに積極的になれなくて。 僕が普段やっている仕事は、毎日場所も時間も決まっていない。レギュラー番組は定時ですけど、ロケや収録もあるから、ルーティンワークにはならない。だから習慣的に何かをするということが、それほど得意じゃないのかもしれません」 でも、舞台が始まるとスイッチが入る。 「稽古の時期から本番中、ずっと筋トレをしています。ここ3年ぐらいですが、舞台が始まると、なぜか筋トレ(笑)。 毎日劇場に通うから、そのときだけちょっと習慣性みたいなものを手に入れるチャンスなのかもしれません。だから僕の筋力のためにも年に何回かは舞台をやるべきなんだと思います」 主に鍛えるのは、腹筋。 「腹筋の補助器具を使って、毎日200回くらいですかね。それを見たら『あぁ、やらないと』と思うところに置いてあります。 あまりルックスに変化がないってよく言われるんですけど、さすがにもう40代ですから、お腹まわりだけは贅肉がつくようになりました。でも腹筋ばかりやっているから、背筋が全然足りなくて、バランスが悪いのかもしれないです(笑)」
舞台の上では、その演技力や身体能力だけでなく、滑舌が良くて声が通るのも、舞台俳優としての彼の大きな魅力。 「若い頃はどんなに大きな声で叫んでも、声が枯れるということはなかったので、インナーマッスルみたいなものはもともと備わっていたのかもしれません。 でもその声が近年、枯れることもある。やっぱり年齢とともに何かが足りなくなっているのかもしれないなと思いつつ、何が足りないのか、まだ明確には見つけられていません」 人間ドックもご無沙汰気味。人生で一度だけ健康に不安を感じたのは…。 「6年ぐらい前かな? 『風間さん、栄養失調です』って言われました(笑)。この飽食の時代に、何の自覚症状もなかったから『嘘でしょ?』って。 その後1週間半くらいは気をつけていたと思うけど、また自然と泡のように健康意識は消えてしまいまして…。でも野菜も食べるし、好きなのはステーキや焼き肉なので、タンパク質は十分とっているほうだと思います」 舞台中は、食生活も変化する。 「どうしても、ハイカロリーなものを食べますね。絶対的にエネルギーが必要になるので、体が求めるんだと思う。ついついジャンクフードやファストフードが多くなります」 もちろん、体のためにはバランスの良い食事がマスト、と知ってはいるけれど。 「これは僕の持論なんですけど、体に良いものにも必ずデメリットは存在するし、体に悪いとされているものにもメリットはあるのではないかと思っていて。 だからあまり気にせずに、ジャンクフードを食べているときも“体に悪いものすらエネルギーに変えている自分”に酔いしれていますね(笑)」 人間に光と陰があるように、食べ物にもメリットとデメリットが混在する。薬は毒にもなり、毒は薬にもなる。なんか、舞台『モンスター』と構造的には同じような。