はやぶさ2最後のミッション JAXA会見(全文3)ローバーの名は「ウルラ」
ターゲットマーカーの周回数は?
月刊星ナビ:『月刊星ナビ』の【ナカノ 00:39:14】と申します。吉川健人先生と、あとMINERVA-IIのほうで吉田先生にちょっとお伺いしたいんですけども、吉川先生のほうにTM-EとTM-Cの2つのターゲットマーカーなんですけども、それぞれ何周したか周回数は分かりますでしょうか。 吉川健人:周回数は、推定、出てないですか。 この右下の図が推定軌道になっていまして、これが周回数を表しています。赤道のほうが約3日強で、極軌道のほうが約4日弱になります。ごめんなさい。周回数は、それに相当するものが、今ちょっと、ごめんなさい、ぱっと出てこないんですけど、この図の周回数に相当するので、だいたい4~5周ぐらいだと今ちょっと思ってます。これをしっかり数えていただければ具体的な周回数は分かると。 月刊星ナビ:軌道周期は、1周何分とかいうのはリュウグウの場合は分かりますか。 吉川健人:【ヒトコ 00:40:49】、約1日ないぐらいですね。 月刊星ナビ:24時間ぐらい? 吉川健人:1日というのは24時間。24時間ぐらいよりかなり短い、18時間とかそういう周期です。それはちょっと、周期は軌道の高度とかによって変わるので、あくまでそのぐらいの間にあるという。
測距信号は具体的にどういう信号か
月刊星ナビ:それからもう1つ。東北大の吉田先生にちょっとお伺いしたいんですけども、MINERVA-II2から測距信号というのが、測っているということなんですが、これは具体的にどういう信号なのかというのをちょっと説明いただけますでしょうか。 吉田:これは搭載しております通信系に組み込まれている機能でございまして、久保田先生のほうから、これについては詳しく。 久保田:「はやぶさ2」には通信機器が搭載されておりまして、ロボットとは通信できるようになっております。通信につきましては、通信の機能だけではなくて、距離を測る機能が持っておりまして、これ遠くなりますと電波強度も下がってきますので、電波強度を見ましておおよその距離が分かるようになってます。 これはローバーにもそうですし、Rover-1A、Rover-1B、それからMASCOTにつきましても距離信号というのは取れておりますけれども、今回のように比較的高い高度から着地まで時間を掛けて距離が変動しますので、その有意な情報がより取れているということで、電波信号を見て、それがおおよその距離に変換できるということで距離信号というふうになっています。数値がそのまま来るわけではなくて、電波の強度を見て距離を計測していると、そういう信号が有意に取れたということになります。 月刊星ナビ:分かりました。ありがとうございます。 司会:では次の方。では前から2番目の。