感染力「最強」のはしか、日本でも大流行? 1000人に1人が死亡 “唯一の予防策”ワクチンの確認方法【#みんなのギモン】
■どんな症状が?…合併症にも注意
近野解説委員 「はしかは麻しんとも呼ばれ、麻しんウイルスに感染することで起こります。発症すると38度前後の熱が2~4日間続くほか、全身の倦怠感や、せきや鼻水などの症状も出ます。その後、口の中に白い斑点が出たり、身体のあちこちに赤い発疹が現れたりします」 「怖いのが合併症で、多いのが肺炎や中耳炎です。1000人に1人の割合で脳炎にかかる人もいます。死亡する割合も同じく1000人に1人ほどと意外に多く、甘く見てはいけない病気です」 徳島えりかアナウンサー 「既に身の回りでもちょこちょこ、新型コロナやインフルエンザの患者さんがいると聞きますが、中でもはしかは感染力が最強なんですか?」
■インフルと比べて分かる感染力の強さ
近野解説委員 「本当に怖く、インフルエンザとどのくらい違うのか比べてみます。厚労省によると潜伏期間はインフルエンザの方が1~3日と短く、はしかは10~12日間と長いです」 「免疫がない集団に1人の発症者がいたら何人に感染させるかについて、インフルエンザは1~2人ですが、はしかは12~18人です。はしかはインフルエンザと違って飛まつ感染も接触感染ももちろんありますが、それ以外に空気感染もするからです」 「ウイルスが密閉された空間の中に漂い始めると、なかなか消えない。それを吸い込んでしまうことでも感染してしまいます。そのため、予防自体もかなり難しいです」 「インフルエンザの場合は手洗いが有効でマスクも推奨されていますが、はしかは手洗いやマスクだけでは防ぎきれません。『ワクチンが唯一の予防方法』と言われています」 河出奈都美アナウンサー 「私ワクチン打ったのかな…。そんなことも覚えていないくらい、はしかに関してノーマークだったので気になります。ワクチン以外には、なんとか努力でカバーできるものではないのかな、なんて思ってしまいます」 近野解説委員 「飛行機や新幹線など密閉された空間の中に居合わせると、空気感染(の力)は非常に強いと言われています。一方で、ワクチンをいつ接種したのかも忘れがちなところがありますよね」 「感染力が強いこの病気に対しては、できるだけ感染するリスクを減らす行動をする、あるいはワクチンを予め打って用意することが大事です」