LISA・Tylaが語る、世界を熱狂させるグローバル・アイコンの素顔
「ずっと前から、K-POPアーティストがファンを大切にする姿勢に感銘を受けてきた」(タイラ)
ーLISAさんは、BLACKPINKのメンバーとして長年ラップやダンスの練習に励んできたと思います。そんなLISAさんから、タイラさんに何かアドバイスはありますか? LISA:タイラはそのままで最高です! あえてアドバイスさせてもらうとしたら、これからも情熱を燃やし続けて、かな。すでに完璧にできていますけどね。 タイラ:ところで、国民的スターとして生きるのは大変じゃない? LISA:確かに、プライバシーはないと言ってもいい。タイラも、身をもって経験していると思うけど。どこに行っても、スマホを向けられてしまう。写真を撮られる準備ができていないときもあるのに。ノーメイクで部屋着のまま外食できたらいいな、って思うこともある。そうしたことが少しストレスだけど、最近は慣れてきたかな。 タイラ:K-POPの動画やダンス、ファンベースなど、人を虜にしてしまうところが大好き。楽曲やMVは何というか……それ自体の世界観を持っているよね。K-POPのかっこいいところは、非現実的な世界に人を引き込めることだと思う。それってめちゃくちゃかっこいいよね。実際、私自身も刺激を受けた。タイラの世界というか、“タイガー”の世界をつくりたいって思うようになったから。 LISA:タイガーって、タイラのファンクラブ名だよね? タイラ:そう。ずっと前から、K-POPアーティストがファンを大切にする姿勢に感銘を受けてきた。まさにそれがあるべき姿だと思うんだよね。私は、Instagramでファン限定のグループチャットをやっていて、特別なコンテンツを配信したり、時間を見つけてはおしゃべりをしたりしている。そういう場所でファンがつくってくれた動画を観るのが大好き。ファンと話をしたり、みんなが投稿した動画を観たりするのが本当に楽しい。世界中のリスナーと触れ合えるのも刺激的だと思う。「え? フィリピンの人なのに、私のことを知ってくれてるの?」みたいな瞬間が本当に好き。 LISA:タイラのことは、世界中の人が知ってるから! 南アフリカに帰ると、大騒ぎになるんじゃない? タイラ:そうだね。でも、故郷のファンはそこまで熱狂的ではないかも。どちらかというと、「あ、タイラだ。記念撮影してください」って写真を撮って、それが終わると「どーも」って感じ。個人的には、いつどこでもリラックスして、左右ちぐはぐな靴下や、ブカブカのパンツを履いたりできるのが理想かな。 ータイラさんは昨年3月にデビューアルバム『TYLA』をリリースしました。LISAさんは、6月28日に「Rockstar」をリリースしています。リリースまでのそれぞれのプロセスについて聞かせてください。 タイラ:私の場合は、3年前にはじめました。 LISA:デビューアルバムの準備を? タイラ:うん。 LISA:そんなに時間をかけたなんて、すごい! タイラ:時間がかかった主な理由は、このアルバムに対して明確なビジョンを持っていたから。具体的には、アフリカン・ミュージックという自分のカルチャーに誠実であると同時に、ポップスやR&Bの要素を織り交ぜること。自分で納得のいくサウンドに仕上がるまで、たくさんの人と仕事をして、試行錯誤を重ねたの。でも、そのあとはスムーズだった。納得できるサウンドができたときは、本当にほっとした。 LISA:私の場合、「Rockstar」に取り組みはじめたのは、2、3年前かな。BLACKPINKのツアーが終わり、いまはひとりひとりがソロ活動に専念しているの。普段は韓国にいるプロデューサーと仕事をするんだけど、今回は新しいことに挑戦したい、私の新しい“色”を表現したいと思った。だから、RCAレコードと仕事をできたことは本当に幸運だった。RCAがプロデューサー探しをサポートしてくれたの。「Rockstar」を初めて聴いた瞬間に好きになったのを覚えている。いまは、アルバムを制作中。毎週新しいことがある。 タイラ:それってすごくワクワクするね。デビューソロアルバムを作っているってこと? LISA:そう。大変だし、プレッシャーもあるけど、できるだけ楽しむようにしている。この時間は一瞬で過ぎ去ってしまうから、できる限り楽しんで、リスクをとることで新しい学びを得るようにしているの。グループで活動しているときは、頼りになるメンバーたちがいて、アドバイスが必要なときは、みんなに相談したら最高のアドバイスをしてくれる。でも、ひとりで活動しているときは「うーん、どうしよう」って感じ。 タイラ:自分で答えを見つけるしかない。 LISA:そう。「これが正しい判断なのかな?」とか「どうしたらいい?」とか、頭を抱えてしまうことばかり。だからこそ、リスクをとるようにしている。「私はこう思うんだから、こうしよう」みたいに。大切なのは、とにかく自分の直感を信じることかな。幸い、後悔したことは一度もないんだ。私自身が幸せなら、誰も文句を言わないから。新しいチャレンジといえば、[米HBOのドラマシリーズ]『ホワイト・ロータス/諸事情だらけのリゾート』シーズン3(公開日未定)に出演する機会をいただいて、俳優としてデビューすることが決まっていて。とても楽しみだけど、不安もある。でも、いままでたくさんMV撮影をこなして、カメラの前で表現してきたから、心の準備はできている気がする。8年間ずっと音楽をやってきて、ほかのことに挑戦する機会がなかったから、新しいチャレンジも必要かなと思って。 タイラ:だから、演技に挑戦したいと思ったんだ。 LISA:タイラも、やってみるべきだよ!