こんなはずでは…。欧州、新天地で苦戦している大物選手10人。本領を発揮できていないスターたち
FW:エディ・エンケティア(クリスタル・パレス)
生年月日:1999年5月30日 移籍金:2970万ユーロ(約47.5億円) 24/25リーグ戦成績:7試合0得点0アシスト クリスタル・パレスはオリバー・グラスナー監督の下で昨季終盤に大躍進をみせたが、今季は一転して残留争いを演じている。 その要因の一つが、プレミアリーグでワースト2位のゴール数に収まっている深刻な得点力不足である。ミカエル・オリーズがバイエルン・ミュンヘンへと移籍したことで前線の創造性が失われ、エベレチ・エゼの個人技任せの攻撃が続いている。そのエゼもカラバオ・カップ4回戦のアストン・ヴィラ戦で負傷してしまい、さらに攻撃力が低下してしまっているのが現状だ。 この深刻な得点力不足の中でエディ・エンケティアは自らの仕事を果たすことができていない。今夏にアーセナルからクラブ史上2位となる2970万ユーロ(約47.5億円)の移籍金で加入したストライカーは、時折スピードを活かした切れ味鋭い攻撃をみせるも、肝心なゴールを決めることができていない。 そもそもシュートチャンスを作る過程に問題があるのは間違いないが、プレミアリーグで17本のシュートを放ちながら無得点は擁護できないだろう。アーセナル時代を含めると、最後にリーグでゴールネットを揺らしたのは2023年10月28日のシェフィールド・ユナイテッド戦まで遡る。 1年以上プレミアリーグでノーゴールが続くストライカーは、近いうちにゴールを決めて自信を取り戻すことができるだろうか。
MF:マヌエル・ウガルテ(マンチェスター・ユナイテッド)
生年月日:2001年4月11日 移籍金:5000万ユーロ(約80億円) 24/25リーグ戦成績:5試合0得点0アシスト 2022年夏に発足したエリック・テン・ハフ体制は、10月28日にプレミアリーグで14位、UEFAヨーロッパリーグ(EL)で21位という極度の成績不振によって幕をとじた。 リーグワースト3位の得点力不足が最大のネックだったが、選手の質に頼るビルドアップにも大きな課題を抱えており、リバプールとの第3節ではカゼミーロの2度のロストから2失点を喫して0-3の敗北を喫した。 この絶望的な敗戦の原因となってしまった32歳のブラジル人MFの衰えを指摘する声は昨季から大きく、ボランチのアップデートが今夏の移籍市場のテーマでもあった。 そこで白羽の矢が立ったのが、パリ・サンジェルマンでルイス・エンリケ監督の構想から外れていたウルグアイ代表MFマヌエル・ウガルテだった。5000万ユーロ(約80億円)という今夏のマンチェスター・ユナイテッドで2番目に高額な移籍金で獲得したが、現時点では期待に見合う活躍を披露できていない。 メイソン・マウントやコビー・メイヌー、クリスティアン・エリクセンらが離脱をしていることで、ルート・ファン・ニステルローイ暫定体制では2試合続けてスタメン出場しているが、テン・ハフ前体制でのリーグ戦先発出場は1度のみ。プレシーズンに参加していなかったことも大いに影響しているが、カゼミーロに取って代わることができずにベンチを温める機会が多かった。 新天地でのスタートダッシュは失敗してしまったが、11月11日にルベン・アモリム新体制が発足することでウガルテの序列は上がるかもしれない。両者はスポルティングCP時代に2シーズン共闘しており、ダブルボランチの一角で重要な役割を担っていた。 仮にスポルティングCPと同じようなサッカーをするのであれば、再びこのウルグアイ代表MFが重宝される可能性が高くなり、今夏の獲得が成功に大きく傾くかもしれない。